私は初音ミク
永遠の16歳
初音ミク
突如として現れた
通称 "電子の歌姫"
その声は多数の若者の心を刺激し
瞬く間にその人気を広げていった
私は初音ミク
私は
みんなの人気者だって
嫌われ者だって
あくまでも「それ」は
画面越しの存在
どんなに好かれようが嫌われようが
その存在には届かない
届いたとして
心を持たない「それ」には
響く筈がない
これは、そんな心を持たない者達の物語
だった―
初音ミク
初音ミク
初音ミク
初音ミク
こうしてステージの裏に立っている自分も
生きてる振りしてるだけで
本当は「届かない」
何も無い存在
今こうして吐いた息すらも
私を見て"くれている"人達には
届く筈がない
―それだけの、存在なんだ
…分かってたけど、 寂しいな
…寂しいなんて思いも
私には無駄なのかな
要らない心なのかな
どうせ、忘れちゃうのかな
初音ミク
でも、そんな事考えながら
私は顔を上げる
目を開ける
足を動かす
腕を動かす
鼻で息を吸い
口で息を吐く
そしてこの耳で聞く
溢れ出る歌のメロディーを
歓声を、私の声を
初音ミク
それだけは、「本物」で あってほしい―
ダッ
ワァァァァァァァァ…
初音ミク
…でも、これだけは
ずっと…忘れたくない―
…それは―
メズマライザー 2
コメント
2件
2!?面白かったので嬉しいですっ!!読ませていただきますます…