数時間前…
ガタッ…カサ…
たつ
…ぅ
もふ
…たっつん?
たつ
あぁ…もふくん…
もふ
良かった、気がついた
ここはどこや…
確かさっき崖から落ちて…
そしてじゃぱぱが正気に…
もふ
ちょうど手当てが終わった所
たつ
手当て…?
ズキッ…
たつ
いっ…
もふ
無理して動かない方が良いよ
もふ
頭を強く打ったみたい
もふ
傷も深かったし、出血も…
たつ
そういえば…
俺、結構出血してたのに…
たつ
どうやって…
うり
俺だよ
たつ
!?うり!
ヒロ
俺も居るよ
たつ
ヒロ君!二人とも無事やったんか!
うり
まぁな…
ヒロ
色々ね…
もふ
うりが輸血してくれたんだ
もふ
本当は俺がしたかったんだけど…
たつ
!その腕…
もふくんの腕…
血だらけやないか…
もふ
俺もしくっちゃって…
もふ
だからうりのを輸血してもらった
たつ
そうか…
うり
でも安心すんなよ
たつ
?どういうことや
うり
お前の身体の中には
異種族の血が流れたと言うことだ
たつ
!
うり
こんな事、今まで事例も無いからな
ヒロ
異種族同士の輸血は正直、事例が無いものだから危険なんだ
たつ
じゃあ俺は今…
オオカミ族の血が…
もふ
本当にごめん…
たつ
なんでもふくんが謝るんや
もふ
俺が…
もふ
俺がこんな怪我してなかったら…
もふ
ごめん…
たつ
…
スッ…
たつ
もふくんのせいとちゃう
たつ
むしろ感謝やわ
たつ
俺を助けるためにしてくれたことやろ
たつ
現に今、こうやってもふくんと話せてる
たつ
それで充分や
たつ
ありがとう、もふくん
こんな血だらけな腕で
重い俺を運んでくれたんや
感謝の言葉しか見つからへん…
たつ
やから泣くな
もふ
ポロポロッ……うん…
たつ
うりもありがとう
たつ
人間の俺に分けてくれて
うり
…話さないといけない
たつ
え?
うり
今、お前の中に流れてる血について
たつ
?やからオオカミ族の血が…
うり
それだけじゃない
うり
後、もう一つ
たつ
もう一つ?
ヒグマ族の血だ
たつ
………は
続く…







