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露亜
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が と .
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聖奈
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井上et 十七歳 春
今夜もお父さんは帰ってこない。
お父さんに恋人がいることを、わたしもお母さんも 知っている。 そればかりか島中の人が知っている。
——東京からきた裁縫の先生だって
——ほっときな。街の人に島暮らしは続かないよ
——男の浮気は風邪みたいなもんだから。
おばさんたちに励まされ、 お母さんは鷹揚に笑っていた
——わからんなあ。嫁よりも年上だっていうぞ。
——ちらっと見たけど色気はないなあ。
——たまにはちがうもんを食いたいんだろ。
それが二年前のことだ。
女はすぐに島を出ていく、男はすぐに飽きる。
みんなそうおもっていた けれど三年目に入った今年の春、
お父さんは家をでていった。
お母さんはもう笑わなくなった。
常にいらいらして、 ちょっとしたことでも怒るようになった。
真夜中、
喉が渇いて目が覚めた。
一階に下りていくと、 玄関の上がり框にお母さんが座り込んでいて 驚いた
お母さんを包む空気全体に、 うっすらとお酒の匂いが立ち込めている。
et
おそるおそる声をかけると、お母さんがゆっくりと振り向いた。
夜中なのにきちんと服を着込んで化粧までしている。
どうしたのと問うのも怖い
et母親
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et母親
息を飲んだ。
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et母親
et母親
私が何かを答える前に、お母さんは早口で話し出した。
et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
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et母親
et母親
et母親
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et母親
et母親
et母親
et母親
et母親
わたしは薄暗い玄関に立ち尽くしたまま、 お母さんがぶつぶつつぶやいているのをじっと聞いている。
親という存在への絶対的な信頼感。
安心感。
それが波打ち際に書いた字のようにあっけなく さらわれていく。
わたしは怯えることしかできない
今朝は不安と共に目が覚めた。
台所を覗くと、 おはよう、とお母さんが振り向いた
目玉焼きと卵焼きとどちらがいいかなど、 いつもと特に変わりない。
——昨夜のことは夢だったんだ
そう思って流すことにした
朝食を食べた後、 いってきますと玄関をでるとき
ちょっと待ってとメモを渡された。
隣島のバス路線図と降車する バス停、簡単な地図が書いてある。
et母親
et母親
固まってしまったわたしに構わず、 お母さんは奥へ戻って行った。
コメント
1件
ああ……読んでて胸がぎゅっとなったよ。 島という閉じた空気と、親という絶対的な存在が静かに崩れていく感じがすごく生々しく描かれてる。お母さんの「ロマンチストなのよ」って言い訳じみた呟きが、痛いほど伝わってくるし、etちゃんの「怯えることしかできない」って感覚、すごくわかる……。 2話目なのに、もう登場人物の関係性や心情の重みがしっかり出てて引き込まれた。続き、待ってる!