音が紡ぐ思いを

ナゼ裏切ッタ

オマエモ俺ラト同類ナンダロウ？

ナノニナゼ

…はは

分かってたよ

お前が裏切ることなんか

ま、さすが関西人とでもいうべきか

情に厚いんだよな

だから裏切れなかったんだろう？

大阪のことを

そうだろ？

維新

裏切ったならば

その代償を払わせてやる

その無駄に純粋な心で

ツグナエ

大阪は背が小さくて

側から見れば俺が親とか先輩とかに見られそう

実際、大阪の身長は169、俺は182や

13センチの差…

2人きりだけど、幸せ

10数人いたあの頃は、全然楽しくなかったのに

幸せと人数って比例しないんやな

街中を歩くと、十中八九人が騒ぎ出す

「あの2人身長差やばくない？」

「先輩と後輩とかなんじゃ？」

「背高い方、明らかにチャラ男じゃんw」

「あの2人、親子って噂あった気が…」

「えぇ？チャラ男が親ってカワイソw」

「いや、背低い方が親らしい」

「そんなわけないじゃんww」

「え？ほんとに親子なの？」

「だから言ったじゃん」

「ちょっと話しかけてみない？」

「は？アンタ何言ってんの？」

「こんなチャンス二度とないかもよ？」

「…私は何も知らない私は何も知らない…」

「ビビってやんのw」

「見てろ！私の勇姿を！」

こーゆーことがしょっちゅーある

俺と大阪は、似てるけど案外似てないのかもしれない

他愛無い会話を交わしながら、道を歩く

道路の脇に生えるイチョウは、もうすぐ見頃を迎える

そのイチョウの大群に一つだけ、浮いた木があった

その木は、まだ葉を茂らせていない

俺の本領発揮はまだまだ先や

その時まで待ってろ

…そう、言いたいんやろ？

…喜んでくれてる

俺の手作りの、ミサンガ

…懐かしい

あの頃…

公園のベンチに座って、言の葉を交わす

楽しい

幸せ

　ずっとこの時間が続けばな

大阪が言い終わらないうちに

誰もいない公園に

一発の銃声が響いた

大阪が俺のことを止めようとしてるのが微かに見えた

でも

俺は構わず遶区�に殴りかかった

その言葉と同時に

心臓のあたりに激痛が走った

遶区�は今度は俺に銃口を突きつけた

気づかなかった

いつの間に？

まずい

誰か…

大阪が手を伸ばしてくる

その手が俺に届く前に

俺の意識は

途絶え

そいつは満面の笑顔で俺に話しかけてきた

でもそこには負の感情しかなかった

見せろ

あ゛ぁぁあぁ゛っっ゛！？

や゛めっ

だれか

助け

あぁぁ゛あっっぁっ゛あ゛っぁあああぁｯｯぁあぁぁっ゛ぁぁぁあぁああぁぁあぁぁぁあ゛ぁぁあぁああぁぁあぁあぁあぁあぁあ゛あぁ゛っぁぁ゛！？

誰か

誰か

あぁぁああぁああ゛あぁああぁっっぁぁ゛ああぁ゛あぁぁ゛ああぁぁっぁ゛ああ゛っぁぁあぁ゛ぁぁああぁああぁぁぁぁあっっぁ゛ぁぁぁっぁぁぁ゛ぁっあああっぁっぁぁぁっぁっぁぁっぁっぁぁ゛っぁっぁっぁっぁっぁっぁぁっぁあぁあぁぁぁあぁぁぁああああぁぁあぁっぁっｯｯぁぁ゛っぁっぁぁ

死にたくない

もう一度

やり直させて

無様だね

君はさっさと堕ちるべきなんだよ

君もアイツと同じ運命を辿らせてあげるだけ感謝して

親子揃って地獄行きだね

バイバイ

孤独なのには慣れっこだよ