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雄英高校。
ヒーローを目指すものが集まる場所。
その中で私は今日も笑っていた。
千冬
教室のドアを開けると、 いつも通り元気な声を出す。
切島鋭児郎
芦戸三奈
みんなが笑う。
私はそれに合わせて笑う。
完璧な笑顔。
完璧な声。
完璧な「普通」。
千冬
千冬
私はずっと前から決めていた。
過去は絶対に隠す。
どんなことがあっても。
だから私は笑う。
悲しくても。 怖くても。 思い出してしまっても。
絶対に。
「おい。」
振り向くとそこにいたのは 轟焦凍だった。
轟焦凍
千冬
私はすぐに笑う。
自分を隠すように。 自分じゃない、誰かになるように。
千冬
訓練中。
爆発音。
氷。
炎。
ヒーロー科らしい激しい戦闘。
その瞬間。ふと過ぎった。
昔の記憶が。
ドンッ
私は一瞬だけ体が固まった。
轟焦凍
私は、全てを隠すように笑った。
千冬
千冬
いつも通りの声。
いつも通りの顔。
轟焦凍
彼はそれ以上なにも聞かなかった。
何かを察していたのか。
それとも、単なる沈黙なのか。
けれど、それ以上何もなかった。
そのとこに私は心からほっとした。
千冬
千冬
訓練が終わった、寮への帰り道。
夕焼けの廊下を歩きながら思う。
千冬
ほんの一瞬だった。
もしも、あの時…
顔に出てたら。
声が震えてたら。
泣いていたら。
でも、何も起きてない。
【大丈夫】
千冬