喧嘩

最近の忙しさから、疲労困憊だった俺は急ぎ足で家に帰る。

やけに静かなリビングに電気などついてないようで、あたりは真っ暗だった。

暗くてあまり見えないが、俯きながら話す綾人。

こうなると面倒臭いのが綾人。

会社の繁忙期が近づくといつも暗い顔をする。

綾人の傷ついている顔を見て、我に返る。

バシンッ（律の手を振り払う）

バタンッ（外に出ていく音）

俺はそのまま座り込んでしまった。

足に力が入らなかった。

涙が次々と溢れてくる。 心臓が痛い。手先が震える。

綾人side

夜の公園で一息つく。

最近の律は、繁忙期が近づくにつれ、やつれていった。

その様子を見るのが苦痛で、つい八つ当たりをしてしまった。

ぎゅー

必死に抱きつきながら、耳元で囁く俺の年上彼氏。