俺、稲葉海斗と君、松永優凛との出会いは最悪だった。
高校一年の始業式。
海斗
(うっわ~。こんなに人いるの?
顔覚えらんないかも)
顔覚えらんないかも)
優凛
おい、お前、どけよ
海斗
(えっ......。誰?)
後ろから声をかけられた俺は、ビックリしながら振り返った。 すると。
海斗
(え。今の、コイツが
言ったのか?)
言ったのか?)
正直カナリの衝撃だった。 だって、この子。
なかなか、可愛かったから。
その日の夜、ベッドに入った俺の頭に なぜかあの子のことが浮かんだ。
海斗
身長155cmくらい。
黒髪のボブ。
大きな目。
黒髪のボブ。
大きな目。
海斗
(でも、なんでアイツのことがあたまに浮かぶんだろう?)
海斗
(ま、いいや。ねよ)
そう思って、ベッドにもぐった。
次の日。
海斗
(あ~。緊張する。
やばいわ)
やばいわ)
きゃきゃきゃっ
海斗
(ん?)
見てみると、何人かの女子が騒いでいる。
海斗
(なんか、楽しそうにしてんな~)
その時俺は、自分の耳を疑った。
優凛
え~~♡わたしも欲しい~欲しい~
海斗
(え。あれ、アイツの声か?)
海斗
(俺にはあんな言葉遣いなのに)
海斗
しかももう友達できたのかよ。
意外と社交的なんだな
意外と社交的なんだな