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243
み お .
397
ゆあん
俺は手元にあるノートを 何度も読み返した
少しくすんだ菖蒲色が、落ち着いた印象を与えるそのノートは、俺を硬直させる
内容は……これはきっと、えとの過去だ
悔しさを必死に堪えるように、その恐ろしさに身体を震わせながら書いたことが
目に見えるようだった
『《呪われている》』………?
そういえばそんなこと、言ってたな…
ページをめくる
俺はなにか、大切なことを忘れている
そんな気がしながら
2018/6/3
また、夢をみた
夢の中では、それが夢だと気づけない
だから何度も、私は恐怖に震える
いや、きっと、それが相応しい
私のような罪人には
俺は外に移動した
まだ早朝なので、みんなを起こして しまうと悪いからだ
ゆあん
俺はもう一度、ノートの一番最初を見てみることにした
『2018/4/30 今日から、恐いことや夢 をこのノートに記録していく』
攫われたことは、夢の記録か……
ゆあん
ひとまず全て読んでみることにする
『恐い』
『逃げたい』
『ごめんなさい』
『"私のせい"』
『《呪われている》』
『あの子』
『助けて』
そんな言葉が、並んでいた
内容はだいたい同じ
毎夜のように同じ夢を見ている
同じ恐ろしさを、何度も………
まず、わかったことは
ゆあん
なんとなく、わかっていた
えとの元気がなくなって俺は、昔のえとをよく思い出そうとした
そしたら、俺の恐い思い出と、えとの 泣き顔が、重なって見えた気がしたから
確信には至ったが、それがえとを捜し 助けることに助力できるわけではない
ゆあん
ゆあん
いや!やだ…!ごめんッ…ごめんね……
ねぇ、返事、して………
ゆあん
誘拐犯
えと
ゆあん
こっちを見るな…!
少女は逃げ回る
泣き喚き、時々助けを乞うように此方を見て
えと
ゆあん
俺は男に押さえつけられた
それでも、俺は少女から目を離さない
………離せなかった
えと
あ……
行ってしまった……
そうかあれは、えとだったんだ
どうやら俺は、えとと同じ奴らに誘拐 されていたらしい
ゆあん
えとの記憶からも、俺の記憶からも
何か、重要な部分が抜け落ちている 気がしてならない
………何だ、この違和感は
俺はあの後、警察に救助された
しかし、いつの間にか気絶していた らしく
刺された"あの子"については、わからず 仕舞だった
その後えとに出会ったわけだが、お互い 忘れていたということだろう
俺も、顔は覚えていなかった
えとに関しては、存在から忘れている 可能性が高い
俺はノートを手に、家に帰った
えと
私が行方不明になってから、二週間が 経とうとしていた
久々に帰って、スマホを充電すると
姉ちゃんから、私が指名手配されるという旨の連絡がきていた
えと
私は今、本音を書き込んだノートが まだ無事であることを確認し
新しいノートを取りに来ている
毎度同じ、菖蒲色の大学ノートだ
同じ物がいいので、買いだめしてある
リュックから書き切ったノートを取り出して、新しいものと入れ替える
えと
用事が済むと、私はいつもより早く家を出た
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha
Ria_cha