テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
17
#何でも許せる人向け
ゆっきーな
557
灰猫
42
344
彰人
彼女たちが努力しているのは知っている。けれど、その努力が「才能」という翼に乗って高く羽ばたいていく姿を見るのは、今の彰人には耐え難い苦痛だった
彰人は自分だけが、重い鎖に繋がれたまま、泥濘の中でもがいているような感覚に襲われる
彰人
彰人は自分に才能がないことは誰よりも理解していた
ストリートでは、いくら吼えても「伝説」には届かないかもしれない
けれど、匿名性の高い「星降る夜に、ナイトコードで。」という場所で、純粋に「音」だけを評価される世界なら、自分の声も誰かの心に届くのではないか
そんな淡い、けれど切実な期待を抱いて、彼は最新曲のコメント欄を開いた
ネットの声
ネットの声
彰人
彰人は自分の「歌」への反応を探した。スクロールする指が、ある一行で止まる
ネットの声
ネットの声
心臓がドクン、と大きく跳ねた
ストリートで浴びせられる「お前の歌には華がない」「本気じゃない」という批判とは、種類の違う痛みだった
それは、自分の存在そのものが、その「場所」に相応しくないと拒絶される感覚だった
彰人
彰人は、自分が握りしめていた「パンケーキ」という名前が、あまりに滑稽で、惨めなものに思えて仕方がなかった
咲希
咲希
類
まふゆ
咲希
咲希
彰人はキーボードを叩く指が震えて、何も打ち込むことができなかった
今の自分が何かを言えば、この「居場所」の空気を汚してしまう。そんな恐怖が彼を支配した
彰人
咲希
短く、それだけを打ち込むと、彰人は返信を待たずにナイトコードを閉じた
暗くなった画面に、情けない顔をした自分の姿が映る
彰人
牙を失い、居場所を失い、自分が何者でもないことを突きつけられた少年は、ただ暗闇の中で、自分の鼓動がうるさく響くのを聴いていた
彰人
そんな独り言さえ、夜の静寂に吸い込まれて消えていった
この夜が明けた時、自分がどんな顔をして「東雲彰人」を演じればいいのか、今の彼には分からなかった
絵名
彰人
絵名
絵名
絵名は書きかけのキャンバスを見る
絵名
彰人
絵名
絵名
絵名
絵名は夜食だけ置いて出ていく
彰人
彰人
一方その頃…
ミク
ミク
リン
リン
リン
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!