巳波
虎於
トウマ
巳波
虎於
巳波
トウマ
…もうもはやみんなの声なんか聞こえないくらい緊張していた。
目の前。
扉を開ければ、
あの地獄の空間なのだ。
そして今俺はそこに入る必要がある。
悠
トウマ
悠
虎於
巳波
トウマ
トウマ
悠
「行こーぜ」と虎於がドアを開けるとチリンチリンという鈴の音と一緒に独特で懐かしいあの嫌な匂いがした。
ぎゅっと鼻をつまむと本能のように涙がポロッと流れる。
それを見て隣で「ホントに苦手なんだな…」とトウマが呟いた。
初診という事で問診票を渡されて、自分で書こうとするも手が震えて書けない。
「大丈夫か?俺質問してくから答えろ」とトウマに問診票を取られ、ポンポンと質問が投げかけられる。
歯が痛い、歯が沁みる、現在痛みはありますか…
ボールペンでどんどんチェックマークが付いていく。
チェック欄にはほぼチェックが付いた。
もう一生名前が呼ばれなければいいのに…
そんな馬鹿馬鹿しいことを考えながら、ソファーに身体を預けた。
コメント
7件
続きまってます!
あー...友達が虫歯治療いったときの感想きいたんですけど、 麻酔なしでも痛くなかったといってておどろきました(ーωー)