私
私
私
私
私
私
私
私
私
私
何度だって叫んだ
でも、この声は届かなくて
私
私
私
私
私
私
私
私
…は……っ!
目の前には、見慣れた風景が 広がっていた
めくられた布団、いつもの制服 カーテンから漏れる木漏れ日
全部、昨日のものと同じだった
私
悪い夢だ、と思う
こんな夢、何度目だろう……
痛む頭を抑えながら、制服に着替えた
遥
私
通学路、遥の隣で私は歩く
並木の葉が生い茂って
朝日と重なって、少し幻想的だった
遥
意欲的に話す彼女は
しっかりと未来の方向を向いていて
私も、こんな風に なれたら良いのに。
私
私
遥
彼女の話はいつも面白い
だけど、カメレオンみたいに コロコロと話が変わる
遥
私
ほら、また話が変わった
そんな所も、 彼女の良いところ(?)だ。
ボーッとしてると 意味わかんなくなるけど()
遥
遥
遥
私
またまた話が変わった
忍者の七変化ですか?()
遥
遥
急に真剣な顔をして、遥が言った
私
息が詰まる
喉元から声が出なくなって
痛くなりそうだ
私
私
空元気。
作り笑い。
劣等感、罪悪感。
あぁ…私が壊れそう。
遥
遥
私
真面目な顔で遥が言うと なんだか泣きそうになった
遥
この声のトーン……真剣だ。
私
遥
遥
遥の目は、さっきみたいに 未来を見据えてなくて
私を見ていて
私
真剣な眼差しに、俯いてしまった
遥
遥
視界が滲んで…頬に雫が伝う
いつの間にか、泣いていた
私
私
弱々しく見えていたんだ、
いつの間にか、 お見通しだったんだね。
私は遥のこと、どれくらい知れてるのかな…… なんて、呑気なことを考えた
遥
遥
真っ直ぐな瞳には、 確かに私が映っていて
存在しているんだ、と悟った
私
私
遥
遥
遥
……それ、遥の座右の銘だっけ。
懐かしいな… 二人で決めたんだっけ。
一番幸せになるのは自分だよ、 って
教えてくれた、あの日。
私
私
私
いつの間にか呟いていた
叶うはずの無い、ワガママを。
願うように遥を見ると、 まだ、真剣な瞳は続いていて
遥
遥
私
遥
遥
勢いよく言う彼女に、 私の拒否権なんて感じられなくて
やっぱり遥だなぁ、と思った
私
こんなに私を想ってくれてるなんて
気づかなかった
私が鈍感なだけかな?
それとも、遥が鋭いだけ?
私
私
不思議だな、素直になれる。
遥の前でなら、 私の気持ちは隠しきれないや……
遥
笑いながら言う彼女に、 さっきの真剣さは感じられなくて
少し、笑ってしまった
遥
遥
私
自分に自信もとっ!
なんて到底出来そうにないけど
少し、遥を真似て見ようかな。
遥
遥
どこまで自分を悲観的に見るの……
ちょっと笑ってしまったけど。
私
少しだけ、褒めておいた
遥
遥
遥が校門に向かって駆け出す
そういえば、登校中なのを忘れていた
私
遥
私
私
なんて、他愛ない会話をしながら、
二人で息切れしながら校舎に入った
ねぇ、遥?
会えて良かったよ、君に。
友達になったのが、遥で良かった。
心から、そう思うんだ。
もし、生まれ変わることが 出来るなら。
来世も遥に、会いたいな。
コメント
117件
ありがとうございます!!スカルマイスターさんに選んで頂けて嬉しいです!
改めて、最優秀賞おめでとうございます! 1000個送りました!
うん!バイバイっ!笑