課題が早く終わったご褒美としてお互いの両親にお金を出してもらい、旅行に来た
涼
………
咲良
ほおー!
咲良
露天風呂ついてるよこの部屋!
涼
ひゃ〜…随分凄いとこ部屋取ったな…
咲良
もう入る?!はいる?
涼
早いな〜
涼
そもそも一緒に入れないでしょ〜
咲良
え?どうし…
咲良
あ
αの特徴として女性でも妊娠させることが出来るということはそうゆうことだ
見た目では分からないけれど、万が一の万が一があるためαは別のお風呂になっている
咲良
でも昔は入ってのになぁ〜
涼
まぁ小さい頃だったしね
涼
(てか今一緒に入ったら確実に……)
昔よりも女性らしく成長した彼女の身体をまじまじと見れる訳が無い
咲良
そっかぁ…
落ち込むように肩を落とす彼女を見て決意が揺らいでしまう
涼
……
涼
あー…入る…?
咲良
!うん!
彼女の頼みはやはり断れなかった
涼
(煩悩を捨てる煩悩を捨てる煩悩を捨てる)
咲良
わ〜…
咲良
すんごい気持ちいい〜
結局一緒にお風呂に入る事になったけど、なるべく意識を遠くに飛ばしていた
涼
うん、スゴくイイネ
咲良
ほら、外めっちゃ綺麗だよ〜!
涼
うん、キレイ
涼
(見れんて…そっち見れんて…)
はしゃぐ彼女を見ることも出来ずにただ理性を飛ばしていた
時々冷水を浴びながらも何とか耐えきって部屋に戻ると食事が用意されていた
涼
(助かった……)
咲良
美味しそう…!!!
豪華な食事にテンションを上げる彼女を見て邪念が一気に消える
涼
ふ……
涼
食べよっか
咲良
うん!!
食事のあと、少しだけ散歩をしに行った
咲良
アイス食べたい
涼
急だな
涼
コンビニ行く?
咲良
うん!
この後も何か起こるという事も無く、旅行を楽しんだ
目を開けると彼女がスヤスヤと眠っている
見慣れているはずだけれど、2人っきりでお泊まりなんて懐かしくて頬が緩んでしまう
涼
スー……
咲良
(綺麗……)
透き通るようなサラサラの髪に長いまつ毛
スっとした鼻、綺麗な輪郭 全てが愛おしい
咲良
(ねぇ、知ってる?涼ちゃん)
咲良
(私はずっとずっと小さい頃から涼ちゃんの事が好きなんだよ)
少しだけ近づいて顔を覗き込む
咲良
(まだ勇気出なくてごめんね…)
頬に軽くキスをして自分の布団に戻った
数年前
男子達
お前Ωなんだろー!
男子達
可哀想〜w
咲良
っ……
涼
おい
男子達
!?
涼
咲良をいじめんな!!!
涼
だっせーぞ!!
男子達
は…はぁ?!
男子達
なんだと?!
涼
あ?かかってこいよボコボコにしてやる
今よりも口が悪くて、直ぐに手を出してしまう女の子だったけれども、いつも助けてくれてた
涼
咲良
涼
大丈夫だった?
咲良
う…うん!
咲良
涼ちゃん…ありがとう…
涼
へへっ
涼
咲良はこれからも私が守るよ!
咲良
!!…うん…!
思えばこの時よりも前から涼ちゃんの事が好きだったと思う