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星の花が降るころに

第1話 - 星の花が降るころに

118

2019年10月27日

#星の花が降るころに

ジャニーズLOVE❤️

主人

こんにちは

主人

中1の人は知っているやつです

主人

主人公の名前を春美（かすみ）にします。

主人

どうぞ

主人

銀木犀の花は甘い香りで、白く小さな星の形をしている。

主人

そして雪が降るように音もなく落ちてくる。

主人

去年の秋、夏美と二人で木の真下に立ち、花が散るのを長いこと見上げていた。

主人

気がつくと、地面が白い星型でいっぱいになっていた。

主人

これじゃ踏めない、これじゃもう動けない、と夏美は幹に体を寄せ、二人で木に閉じ込められた、そう言って笑った。

主人

ーガタン！

主人

びっくりした。

主人

去年のことをぼんやり思い出してたら、机にいきなり戸部君がぶつかっきた。

主人

戸部君は振り返ると、後ろの男子に向かってどなった。

戸部くん

やめろよ。押すなよなあ。俺がわざとぶつかったみたいだろ。

主人

自習時間が終わり、昼休みに入った教室はがやがやしていた。

主人

私は戸部くんをにらんだ。

春美

なんか用？

戸部くん

宿題を聞こうと思って来たんだよ。そしたらあいつらがいきなり押してきて。

主人

戸部君はサッカー部の誰かといつもふざけてじゃれ合っている。

主人

そしてちょつとしたこづき合いが高じてすぐに本気の喧嘩になる。

主人

わけがわからない。

主人

塾のプリントを、戸部君は私の前に差し出した。

戸部くん

この問題わかんねえんだよ。『あたかも』という言葉を使って文書を作りなさい、だって。

戸部くん

お前得意だろ、こういうの。

主人

私だってわからない。

主人

いっしょだった小学生のころからわからないままだ。

主人

なんで戸部君はいつも私にからんでくるか。

主人

なんで同じ塾に入ってくるのか。

主人

なんでサッカー部なのに先輩のように格好よくないのか。

春美

わかんないよ。そんなの自分で考えなよ。

主人

隣の教室も授業を終わったらしく、椅子を引く音がガタガタと聞こえてきた。

主人

私は戸部君を押しつけるようにして立ち上がると廊下に向かった。

主人

戸部君に関わり合っている暇はない。

主人

今日こそ仲直りすると決めてきたのだ。

主人

はられたポスターや掲示を眺めるふりをしながら、廊下で夏美が出てくるのを待った。

主人

夏美とは中学に上がってもずっと親友でいようと約束をしていた。

主人

だから春の間はクラスが違っても必ずいっしょに帰っていた。

主人

それなのに、何度か小さなすれ違いや誤解が重なるうちに、別々に帰るようになってしまった。

主人

お互いに意地を張っていたのかも知れない。

主人

お守りみたいな小さなビニール袋をポケットの上からそっとなでた。

主人

中には銀木犀の花が入っている。

主人

もう香りはなくなっているけれどかまわない。

主人

去年の秋、この花で何か手作りに挑戦しようと言ってそのままになっていた。

主人

香水はもう無理でも試しにせっけんを作ってみよう、そして秋になったら新しい花を拾って、それでポプリなんかも作ってみよう……そう誘ってみるつもりだった。

主人

夏美だって、私から言いだすのをきっと待っているはずだ。

主人

夏美の姿が目に入った。

主人

教室を出てこちらに向かってくる。

主人

そのとたん、わたしはじぶんの心臓がどこにあるのかがはっきりわかった。

主人

ときどき鳴る胸をなだめるように一つ息を吸ってはくと、ぎこちなく足を踏み出した。

春美

あの、夏美ー

主人

私が声をかけたのと、隣のクラスの子が夏美に話しかけたのが同時だった。

主人

夏美は一瞬とまどったような顔でこちらを見た後、隣の子に何か答えながら私からすっと顔を背けた。

主人

そして目の前を通しすぎて行ってしまった。

主人

音もないコマ送りの映像を見ているように、変に長く感じられた。

主人

騒々しさがやっと耳にもどったとき、教室の中の戸部くんがこちらを見ていることに気づいた。

主人

私はきっとひどい顔をしている。

主人

唇が震えているし、目のふちが熱い。

主人

きまりが悪くてはじかれたようにその場を離れると、窓に駆け寄って下をのぞいた。

主人

裏門にも、コンクリートの通路にも人の姿はない。

主人

どこも強い日差しのせいで、色が飛んでしまったみたい。

主人

貧血を起こしたときに見える白々とした光景によく似ている。

主人

私は外にいる友達を探しているふうに熱心に下を眺めた。

主人

本当は友達なんていないのに。

主人

夏美の他には友達と呼びたい人なんて誰もいないのに。

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クラスのみんなで音読する時に、ある男子が「あたかも」を「たあかも」って読んでたww

今まさにお勉強中〜ww 戸部くんおもろいよねw

ジャニーズLOVE❤️

プロフィール

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星の花が降るころに

第1話 - 星の花が降るころに

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