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部活の思い出を残して。

部活の思い出を残して。

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部活の思い出を残して。

♥

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2020年04月15日

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陽太(ヨウタ)

好きです。付き合ってください。

陽菜(ヒナ)

え!/////

陽太(ヨウタ)

いや照れんなし!!笑

陽太(ヨウタ)

これ!練習だから!!笑

陽菜(ヒナ)

わかってますぅ

陽菜(ヒナ)

今度部活でやる劇の練習でしょー?

陽太(ヨウタ)

そゆこと。

陽太(ヨウタ)

だからちゃんと台本通りにやってくれないと練習にならないんですけどー

陽菜(ヒナ)

はいはいわかりましたーー

パラパラパラパラ

陽菜(ヒナ)

え。この劇キスシーンあるの?!?!

陽菜(ヒナ)

てことは陽太他の子とキスするの?!

陽菜(ヒナ)

え...やだ( ´・ω・`)

陽太(ヨウタ)

いやキスとゆかフリな

陽菜(ヒナ)

いやだ!!!

陽菜(ヒナ)

フリでもなんでも私の陽太だもん!!

陽太(ヨウタ)

ちょ、おまっ/////

陽太(ヨウタ)

恥ずかしいこと大声で言うなよっっ

陽太(ヨウタ)

てゆか俺ら兄妹だし

陽菜(ヒナ)

しーーーー!

陽菜(ヒナ)

そのことここ(学校)では秘密にしてんだから!

陽太(ヨウタ)

だからお前のが声でけーわ!!

陽太(ヨウタ)

ちょっとくらい黙ってろよ笑

フラッ(陽太がふらつく)

陽太(ヨウタ)

あ、やべ

陽菜(ヒナ)

ちょ、陽太!!

陽太(ヨウタ)

あぁ...ごめ

陽菜(ヒナ)

...っ

陽菜(ヒナ)

劇なんてやっぱやめなよ!!

陽菜(ヒナ)

陽太...持病持ちなんだからさ...

陽菜(ヒナ)

もし悪化したら私...私...

陽太(ヨウタ)

そんな顔すんなって笑

陽太(ヨウタ)

大丈夫だよ。おれは。

陽菜(ヒナ)

でも...

陽太(ヨウタ)

それに高校最後の晴れ舞台だし。

陽太(ヨウタ)

部活でたくさん思い出作っておきたいじゃん?

陽菜(ヒナ)

それで死んだらなんにもならないよ?

陽太(ヨウタ)

死なねーよ!!笑

陽太(ヨウタ)

俺そんなヤワじゃねーしー

陽菜(ヒナ)

言ったね?!

陽菜(ヒナ)

死んだら許さないからね?!

ポンポン

陽太(ヨウタ)

大丈夫だって笑笑

陽菜(ヒナ)

うぅ...ようたぁー好きぃー

陽太(ヨウタ)

はいはい笑俺も好き。

陽菜(ヒナ)

えへへっ

陽太(ヨウタ)

とりあえず部活行ってくるわ

陽太(ヨウタ)

ひなは先帰るっしょ?

陽菜(ヒナ)

んー、課題あるし先帰る!

陽太(ヨウタ)

わかった。気をつけて帰れよ?

陽菜(ヒナ)

うん!

陽菜(ヒナ)

ところでその劇の発表会っていつだっけ?

陽太(ヨウタ)

あー明日だけど?

陽菜(ヒナ)

え?!?!?!

陽太(ヨウタ)

ひな…この前俺言ったじゃんか

陽菜(ヒナ)

え…?

陽太(ヨウタ)

はあ...。

陽太(ヨウタ)

明日。放課後。体育館。おけ?

陽菜(ヒナ)

わかりましたごめんなさい。

陽太(ヨウタ)

わかればよろしい。

時は経って翌日の放課後

陽菜の友達

ひなぁ今日さぁ

陽菜の友達

どこ寄って帰るー?

陽菜(ヒナ)

ごめん!今日陽太の晴れ舞台だから!!

陽菜の友達

あ...それ、そーゆーこと...笑

陽太(ヨウタ)

ひな...お前...

陽菜(ヒナ)

えっへっへっ!

陽菜(ヒナ)

陽太応援グッズです!!✨

陽菜の友達

この子...重症だ...(痛い子を見る目)

陽太(ヨウタ)

ひな、早急にそれを仕舞って

陽太(ヨウタ)

体育館行くぞ

陽菜(ヒナ)

えぇ(´;ω;`)

陽菜(ヒナ)

これだめぇ?

陽太(ヨウタ)

だめ。

陽菜(ヒナ)

わかりますた( ´・ω・`)

陽太(ヨウタ)

俺の命日かもしれないんだから((ボソッ…

陽菜(ヒナ)

え?

陽太(ヨウタ)

...なんでもない。

陽太(ヨウタ)

早く行くぞー

陽菜(ヒナ)

あっちょ待ってーーーー

陽菜の友達

私は帰るねぇ〜

陽菜(ヒナ)

うん!またね!!

陽菜の友達

はぁい

ザワザワ ザワザワ

陽菜(ヒナ)

わぁすごい人いるねぇ

陽太(ヨウタ)

まあ俺有名人だし?

陽菜(ヒナ)

自分で言うなぁぁぁ笑

陽太(ヨウタ)

よし、んじゃ俺行ってくるわ

陽菜(ヒナ)

うん!行ってらっしゃい!

陽太(ヨウタ)

おうっ

モヤッ(嫌な予感)

陽菜(ヒナ)

ま、待って!

グイッ(陽太をひっぱる)

陽太(ヨウタ)

うおっどした?

陽菜(ヒナ)

体調は?大丈夫なの?

陽太(ヨウタ)

大丈夫だって笑ひな心配性すぎぃー笑

陽菜(ヒナ)

だって心配なんだもん...

陽太(ヨウタ)

...ありがとな

陽太(ヨウタ)

じゃあ俺そろそろ舞台のぼんなきゃ

陽菜(ヒナ)

うん引き止めちゃってごめんね

陽太(ヨウタ)

ううん。大丈夫だよ。

陽菜(ヒナ)

がんばってね!!

陽太(ヨウタ)

おうっ!

陽太が舞台に登ると沢山の歓声が上がった

女の子たちの黄色い歓声に

男の子たちの野太い応援の声も聴こえてきた

陽菜(ヒナ)

(陽太...すごいなぁ)

陽太は小さな頃から人に囲まれて居た

内気な私と違って

友達も多かった

そんな陽太が持病を持ったとわかったのは

今から約1年くらい前だっただろうか

1番辛いはずなのに

1番明るく笑って見せた陽太をよく覚えてる

陽菜(ヒナ)

はっ

と考え事をしていたら

劇は終盤に差し掛かっていた

陽菜(ヒナ)

(やばいやばい、しっかりしろ私!)

陽菜(ヒナ)

(わっキスシーンだ...)

ふと見た陽太に異変を感じた

陽菜(ヒナ)

(え、待って。陽太フラフラしてる...)

陽菜(ヒナ)

(もしかしてまた持病の症状が...?)

ものすごい嫌な予感が私の中を駆け巡る

陽菜(ヒナ)

(いや...すごい胸騒ぎがする...)

陽太(ヨウタ)

最後に伝えたい。

陽太(ヨウタ)

俺はお前が大好きだったよ。

最後のセリフを言い終わると

大きな拍手とともに

陽太は大きな音を立てて倒れた────

その後、陽太は病院に運ばれたけど

致命傷で、間に合わなかった。

陽太は先に逝ってしまった

私と、部活の思い出だけを残して。

陽菜(ヒナ)

死んだら意味ないって、言ったじゃんか

陽菜(ヒナ)

ばか。

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