雨
ピチャ、ピチャと降る雨。
目の前にできる水溜りには
濡れた、惨めな醜い男の子が映っていた。
雨
雨
「死にたい」
その気持ちは黒板消しで消そうとしても
消しゴムで消そうとしても、ペンで塗り潰そうとしても
一生消えない、この想い。
雨で、流れもしない、この気持ち。
雨
僕は、狂っているのだろうか。
僕は、もういらないのだろうか。
明日も明後日も
一昨日も昨日も
僕は、誰も必要とされない。
雨
殴られた怪我に、雨が滲む。
横断歩道に着き、前を向くと
赤色の光がほわん、と消える。
そして、緑がついた。
雨
家に帰りたくもないけど。
学校にもいたくない。
どうせ僕を優しく受け止めてくれる所なんてないんだ。
雨
そんなの、いつからわかってたっけ。
そう思いながら、一歩踏み出す。
パッパーーーーーー!!!!
雨
お母さん、お父さん。
…今から、そっちへ行けるよ。
雨
今まで頑張った僕と
殺してくれた雨に
「ありがとう」
雨
コメント
9件
作るのが上手すぎて…笑もっと評価されるべきじゃぁ😂
ありがとうございます…! 僕褒められることあまりされたことがないので… 嬉しいです!
すごいですよ!👍️(*´ー`*)