食事を終えてぺんちゃんに何かあったのか聞こうと思った時にはもう彼の姿はなかった
しかも今日は急ぎの仕事があるらしくぺんちゃんを探す時間も取れずやらなければならない仕事に目を通している
目を通しているのだが文字が頭の中でうまく処理されない
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
今日も今日とて、俺の補佐として一緒に仕事をしているきょーさんが呆れた表情で俺がこうなっている原因を一発で当ててきた
金豚きょー
昔からの中と言うのもあるが、こうして俺の仕事を補佐として支えているので一緒にいる時間も普通の家族より長い
らっだぁ
金豚きょー
俺がこっそり隠していた傷などの小さな変化も彼は全てお見通しで怖いくらい隠し事は彼には有用しない
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
らっだぁ
彼は嘘をつけないのが欠点と言わんばかりに笑っているが、嘘をつくとは人の信頼を無くす行為で、市民や家族などの信頼を無くしたくない俺からしたら、丁度いいのかもしれない
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
コンコン
彼が何か言葉を紡ごうとしていたが扉のノック音で話は遮られてしまった
らっだぁ
らっだぁ
俺は立ち上がっていつもは絶対自分から開けに行かない扉を開けてた
扉を開けるとぺんちゃんが廊下に立っており俺は思わず抱きしめた
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
今日みどりが起こしにきてくれた時は顔色は悪くなく体温も正常だったのに本館まで歩いてきたせいなのか身体は氷のように冷たい
ぺいんと
らっだぁ
何かあったのは間違いないが命令以外での聞き出し方法を俺は知らない
けれども出来るだけ彼の意思を尊重したい俺は話してくれるのを待つしかできなく悲しく思いながら彼をもう一度抱きしめた
抱きしめて彼を温めると少しだが俺の体温が移ったので俺は彼に要件を聞くことにし顔を上げた
らっだぁ
ぺいんと
彼は振り返りキッチンワゴンから紅茶とお茶菓子を持ってきてくれたようだった
らっだぁ
本当はまだまだ仕事をしなければならないものが多かったのだがこのままだと作業効率も悪いので気分転換も大切だろう
ぺいんと
俺の問いに笑顔に答えたぺんちゃんを俺は部屋に招き入れた
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
ぺんちゃんはクローシュを開けたのだろう
部屋中に焼き立てのアップルパイの甘くて美味しそうな匂いが充満した
金豚きょー
らっだぁ
自慢ではないが本館の料理職人よりも何十倍も彼の料理の方がうまいと感じるし火の扱いが最高にうまい
その証拠に机の上に置かれたりんごタルトは輝いて見える
らっだぁ
金豚きょー
ぺいんと
ぺいんと
ぺんちゃんがポットに手を掛けると甘いりんごの香りの中に薬品の匂いが混じった事に気がついた
らっだぁ
ぺいんと
金豚きょー
らっだぁ
呑気に彼はぺんちゃんに渡されたお茶を飲もうとしたので俺は飲まないようにともう一度忠告をした
金豚きょー
らっだぁ
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
彼の表情は俺がこのことを当てた動揺ではなくどこかホッとした安心した表情が一瞬見られた
金豚きょー
ぺいんと
しかしぺんちゃんと違い彼は驚きと困惑、それに少しの怒りを露わにしていた
らっだぁ
金豚きょー
金豚きょー
金豚きょー
らっだぁ
ぺんちゃんが悪いのではなく、ぺんちゃんに命令したそいつが悪いのだと今の彼では考えられないくらい取り乱していた
金豚きょー
金豚きょー
らっだぁ
らっだぁ
彼は声を震わせてその言葉を俺に伝えてきたので俺はそこまで考えが至ってなかったことを反省した
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
彼の気持ちがわかるからこそ俺は彼を今日は残りの時間休憩させて過ごさせる事に決めた
そうでもしないとぺんちゃんに彼は取り返しのつかないことを言ってしまいそうな勢いだったから
ガチャ
きょーさんが部屋から出たのを確認した俺はぺんちゃんに向き直って目線を合わせた
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
俺はぺんちゃんがこのお茶を飲む前に取り上げ自分の机の上に置いた
ぺいんと
らっだぁ
らっだぁ
らっだぁ
正直きょーさんよりもぺんちゃんを俺の目の届かない場所にやるのが怖かった
らっだぁ
ぺいんと
らっだぁ
ぺいんと
困惑しながらもぺんちゃんは俺の隣に座ってりんごタルトを食べてくれるようだった
コメント
8件
毒入れる命令したのきょーさんやろ。多分。 ぺいんとは悪い子ってらだに思わせて、自分のものにするつもり…やと思う
前回の話からきょーさんが怪しすぎて...嘘の話が出たから、なにかの伏線では?続きが気になります!
おっしゃ、毒入れたヤツ【自主規制】してやる、おら、出て来いや、どうせクソ上司とかちゃうんか?