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主
主
遠い遠い時の果て
そこに住まう人は皆
永遠の命を持つ世界での話
赤い実の成る木の下
LaLaLuLa
生まれながらに死の呪いが
掛けられた少女の話
少女
色付いた街外れ蒼く光る湖畔
赤い実のお菓子屋
ちょっぴり寒くなった今日は
妙に誇らしげ自信作を売りにゆく
少女
待ってて今度こそ美味しいんだから
ガヤガヤ
時計塔の見える市驚いた
珍しく賑やかねLaLaLuLa Lucky!!
少女
物憂げは街の隅ひとり
少女
赤い実のパイどうですか自信作なの
そんなのひとつも売れないさ
少女を見て蔑む人達
街の人
街の人
少女
みんなと何も変わらないのに
少女
美味しくできたのに
今日も声は届かないのね
少女
街の人
まるで透明になったみたいだわ
そうして誰もが知らぬ振りをした
何故なら少女は
呪われているから
死んだ世界で唯ひとり
生きていた少女の話
少女
少女
夜なべでアレンジパイと
にっこりスマイル引っ提げ
少女はまだ諦めない
少女
街の人
街の人
少女
時計塔の針も空を指して
お腹も鳴るそんな時
ドンッッ
少女
少女
ふと後ろから人が少女を
押す甘い籠は落ちる
グシャッグチャッ
少女
お菓子を踏み行く人達
平気な顔してさ
惨めに拾い集める
少女
少年
少女
ふともう1人の手が
どろどろのパイを徐に口に入れて
少年
少年
「おいしいね」
少女
その声で心は溢れた
少女
少年
まるで輪郭を描いたみたいだわ
少女
そうして彼は手を差し出した
スッ
少女
少年
何故なら
少女に呪われているから
死んだ世界で唯ふたり
少年
少女
生きていた遠い物語
街の人達は哀れむ
ヒソヒソ
街の人
街の人
永遠に生きられずに死ぬのさ
嗚呼なんて可哀想な話
少年
ふたりは笑うそれでも笑う
LaLaLaとっても素敵な呪いね
少年
例え明日死んでも『今』
が確かで大切になるから
もう声は届かないのね
まるで透明になったみたいだわ
そうして誰もが知らぬ振りをした
街の人
何故なら世界が
呪われているから
街の人
街の人
街の人
『永遠』の呪いは解かれていた
少女
少年
まるでふたりの方が狂ったみたいだろう
そうしていつか笑うように眠る
何故ならふたりは放たれているから
死んだ世界で唯ふたり
少年
少女
死んでしまった人
だけが幸せだった
主
主
解説 街の人達は全員不老不死の方達 その中1人だけ不老不死では無い子が生まれた そんな彼女を見て蔑む人達 とある日街の人に押されパイを落としてしまう 街の人達には踏まれる ところが少年がパイを食べる 食べた感想が『美味しいね』 ※パイは呪われており食べた方も 不老不死ではなくなる ラスサビでは 『永遠』の呪い つまり不老不死は無くなった 本来は世界が狂ったのだが 少年少女が狂ったように見える 死んだ世界（天国）で 2人のみ幸せになる
主
主
主
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