テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
りた ~伝説のちくわ~
5,317
512
コメント
2件
にてさんが不憫で感情移入してしまいました 続きがたのしみです!
世界は、もうとっくに壊れていたらしい
日帝の目の前に並べられた数々の『事実』が、そう物語っている。
『御国の為に』と言って、弟が2人、天に行った。
運が良かったのか悪かったのか、余りにも無惨な姿で発見された。
それだけではない。
ベルリンの冷たい地下壕で自決した、威厳のあった先輩。
自らの首を吊り、惨めな骸と化してしまった、かつて陽気に笑っていたイタ王。
気づけば、世界中を敵に回した円卓の上には一人しか残っていなかった。
日帝
ナチが愛用していた軍帽をかき抱き、日帝は泣き叫んだ。
どれだけ呼んでも、返事は返ってこない。
日帝
誰も居ない。誰も助けてくれない。
あんなに強大だった同盟も、誇り高き身内も、自分を置いて消えてしまった
日帝
先程撃たれてしまったところから血が大量に垂れてきた
視界が涙と血の混じった赤色に染まっていく
こんな現実、あってたまるか
全部嘘だ
みんな、扉を開けて「ただいま」と笑って帰ってくるはずなんだ
日帝
日帝
本当に欲しかったのは、世界を支配する権力でも、大東亜の栄光でもなかった。
ただ、3人で馬鹿みたいに笑いながら、美味しいご飯を食べて、他愛のない話をして、一緒に居られる権利。
最初からかけ間違えてしまっていたせいで、何もかも失ってしまった。