TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

目を覚ますと、横には葛葉がいた。

葛葉

翡翠ッ!

翡翠

葛葉…

葛葉

大丈夫か!?

翡翠

大丈夫…

咄嗟に嘘をついてしまった。

本当は,少し苦しい。

迷惑をかけたくなかったので、 嘘をついたんだろう。

葛葉

嘘、つかないでくれ

葛葉は私の頬を撫でて、そう言った。

葛葉

お前にもう無理してほしくないんだ

翡翠

…!

あの〜

人前でイチャイチャするのやめた方がいいよ

葛葉

÷*#÷+$=・^:〒〆☆!?!?

うわぁ…葛葉が壊れた

葛葉

お前あのなぁっ!?///

赤くなってるじゃん

葛葉

うっせぇよ…//

翡翠

灰くん、なんでここに?

あぁ、葛葉に電話で翡翠が倒れたって聞いて

葛葉だけだったらできないこともあるだろうしと思って来た。

葛葉

できることだってあります〜

1人じゃ手が回らないでしょ

事実、電話でもわかるくらい焦ってたし

葛葉

うっ…それは…

こらこら、喧嘩しないの

葛葉

喧嘩してない

してない

翡翠、ほんと?

翡翠

え?えっと…

翡翠

ぽいのはしてた…かな

2人とも,嘘はダメだよ

…わかった

葛葉

は~い…

よし

…ねぇ、翡翠

翡翠

僕らに、隠してることない?

僕、嘘は嫌いなんだ

そう言った叶くんの顔は

冷徹で、真っ暗だった

怖い。

それしか、出てこなかった

翡翠

ぁ…その……っ

言葉が詰まる

逃げたくなる。 だけれど、逃げるなんてこと、できない

苦しいの正体は、これだったのかな

深く深呼吸をして

翡翠

…私…

言葉を紡ぐ

翡翠

病気であと1年もしないで死んじゃうんだ、

笑いながら

貴方にその言葉を紡ぎます。

その言葉を伝えられたとき

息が止まりそうになった

翡翠が笑いながら言う言葉は 俺にとって、俺たちにとって 最悪で、残酷なものだった

葛葉

な……で…ッ…?

葛葉が声を出した。 だけどそれは言葉にならないものだった

葛葉

なんで…そんな……

嘘…だよね、?

2人とも,信じられないと言った様子で

ただ呆然と、言葉を発していた

翡翠…

俺は手を伸ばした

私の方に向かってきた手は、

優しく私を包んだ。

翡翠

ぇ…?

ごめん…

気づいてあげられなくて、ごめん…っ

その言葉に、私は目を見開いた

どうして君が謝るの?

君はなにも悪くないのに

ずっと苦しかったよね

しんどかったよね

1人で抱えさせて本当にごめん…ッ

違う、違うんだ

やめて

謝らないで

私は謝って欲しいんじゃない 暖かい言葉をかけて欲しいんじゃない

翡翠

…がぅ…っ

翡翠

私は…っ

翡翠

みんなと…離れるために…っ

わたしは、みんなと離れるために みんなに嫌われるために、そう言ったの

私が死ぬときに 苦しいときに みんなを思い出して、 寂しくならないために。

生きたいと思わないために。

そんなことを思っていたら 暖かさが増えた

そんなこと思わないで

僕達はずっとそばにいるよ

だからお願い

そんなこと、言わないで…っ

葛葉

怖いのも寂しいのも苦しいのも俺らで分け合えばいいだろ

葛葉

1人で抱えようとするな

翡翠

っ…

優しくて,暖かい

今まで感じたことがないほどの。

生きたい

こんなことで死にたくない

口をついて出た言葉は───.

桜吹雪の中で、貴方に逢えるように。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

204

コメント

1

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚