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…ｶﾞﾁｬ
ｷｨｨｨｨ…
音を立てるドアの向こうには、 吐いた跡と倒れている最愛の人。
…ないこは、 一度だけ、結婚したことがある。
その時、養子を迎え入れた。
奥さんが子供を産めない体質で、 お互い賛成の養子だった。
それで、その子は 小学校に通い始めた。
毎日、「いってきます」って、 満面の笑みで、家を出た。
友達もできて、 さぞかし幸せだっただろう。
小学4年生になるまでは。
小4になって、半年たった頃。 何者かによって、 その子はこの世を去った。
ダイニングメッセージも残せず、 小さな裏路地で、 胸をナイフが突き刺した。
しかも、 足は白い紐で縛られて、 首にはピンクのゴム製のリングが つけられていた。
そして、 愛する息子を失ったショックで、 奥さんは自殺。
そしてないこは 記憶障害になった。
街をとぼとぼ歩いていた時に、 俺と出会った。
気力がなくて、 今にも消えそうだった。
あの猫みたいに。
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返事をするはずない恋人に、 語りかける。
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そう言って扉の後ろから、 深紫の目が見えた。
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？？
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ｷｨｨｨ…ﾊﾞﾀﾝ
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ﾎﾞｯ
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そう言って、ライターを 灯油まみれの床に落とした。
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外に出て数分待つと、 家が火で囲まれはじめた。
〈誰か消防車を！！
〈ままぁぁぁ！！！
周りは悲鳴やら コソコソ話やらで にぎわっている。
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炎の中に、 さっきまでおぶっていた 人を放り込んだ。
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…悪役はいなくていい。
青い目のあいつが、 全部やった。
でも、そいつにはもう 罰が下った。
それでおしまい。
悪役はもういない。
…これで、
ハ ッ ピ ー エ ン ド 。
悪役がいないのが ハッピーエンド。
みなさんも、 そう思いますか？
このお話は、 カラダを全部、 炎の中で終わらせた二人の、 ハッピーエンドが待っていた話。
ストーカーなんて、 いなかったんですかね。
┈┈┈???end┈┈┈
コメント
3件
やばぁ、泣いちゃった笑笑神作品過ぎます😭
