車の中
後部座席には麗央が真ん中にいて、左右を朔矢と零斗に挟まれている
麗央は窓の外を眺めながら、ぽつり
麗央
零斗がすかさずツッコミを入れる
零斗
麗央
頬をかきながらもじもじする麗央
助手席の龍牙が振り返ってニヤリ
龍牙
麗央
不安げに聞く麗央に、運転席の蓮が淡々と答える
蓮
その言葉に車内が笑いで包まれる
すると、朔矢がふっと麗央の頭をぽんと撫でた
朔矢
麗央
少し照れくさそうに頷く麗央
けれど次の瞬間、零斗がニヤニヤしながら口を挟んだ
零斗
麗央
慌てる麗央に、龍牙が面白そうに言葉を重ねる
龍牙
麗央
必死に首を振る麗央
その反応にまた全員が笑い、車は穏やかな笑い声に包まれながら目的地へと向かっていった
走り出してしばらくすると――
窓の外を眺めていた麗央のまぶたが、だんだんと重そうに下がっていく
麗央
小さくあくびをしたかと思うと、そのままふらっと零斗の肩に頭を落とした
零斗
零斗が顔をしかめる。けれど怒るでもなく、ほんのり口元に笑みが浮かんでいた
朔矢
朔矢が小声で覗き込み、肩を竦める
朔矢
前の座席から龍牙が振り返り、にやにやしながら囁いた
龍牙
零斗が「確かにな」と吹き出しそうになるのを堪えていると、麗央がもぞもぞと動き――
今度は逆の朔矢の肩に頭を寄せてきた
朔矢
朔矢が苦笑しつつも、片手でそっと麗央の頭を支える
運転席の蓮はバックミラー越しにちらりと見やり、静かに息をついた
蓮
零斗がぼそっと呟く
零斗
朔矢
朔矢も小さく同意し、二人は同時にため息をつきながらも優しく支え続けた
車が駐車場に入ると同時に、蓮がエンジンを切った
蓮
けれど後部座席の麗央は、まだぐっすり
零斗の肩に頭を預けたまま、かすかに寝息を立てている
零斗
零斗が軽く揺さぶるが――
麗央
子どものように唇を尖らせて顔をうずめてきた
龍牙
龍牙がにやにやしながら腕を組み、後ろの様子を覗き込む
龍牙
朔矢
朔矢はため息をつきつつ、そっと麗央の頭を撫でる
朔矢
麗央
麗央はますます小さな声で言いながら、零斗の服をぎゅっと掴んだ
零斗
零斗が困ったように笑うと、蓮が車から降り、後部ドアを開けた
蓮
一言だけ残し、麗央をひょいと抱き上げる
零斗
驚いて零斗が目を丸くすると、腕の中で麗央が小さくもぞり、うっすら目を開けた
麗央
蓮
蓮は低く柔らかい声で囁く
麗央
完全に寝ぼけていて、意味が分かっているのか分からない
けれど、その小さな声と腕の力だけはしっかりしていて、蓮の胸にぎゅっとしがみついて離さなかった
龍牙
龍牙が肩を揺らして笑い、朔矢も苦笑を浮かべる
零斗
零斗も呆れつつ、どこか優しい顔をしていた
そのとき、蓮の胸に埋もれていた麗央が、もぞもぞと動いて小さな声を漏らす
麗央
蓮
蓮が抱き直そうとすると、麗央は眉をひそめて顔をすり寄せる
麗央
蓮の服に顔を押しつけながら、うつらうつらしつつ訴える
朔矢
朔矢が言うと、龍牙が軽口を叩く
龍牙
零斗
零斗がすかさず突っ込みを入れた
蓮はそんなやり取りを横目に、腕の中の麗央の首筋にそっと指をあてる
蓮
麗央
眠そうな声で小さく答える麗央
その反応に、蓮はわずかに口角を上げると、指先で優しくなぞりながら揉みほぐす
蓮
麗央
小さく声をもらす麗央。その仕草に、他の3人は思わず目を逸らす
龍牙
龍牙が苦笑混じりに呟けば、零斗もを掻いた
零斗
朔矢だけが、どこか諦めたように息をつく
朔矢
まじで遅くなった🙇♀️
ごめん🙏
コメント
11件
かわいすぎんかぁ
最高です!!
待ってましたー!もうやばいっすw