落ちてきた堕天使

本当に前やった

時代は…多分江戸…？

高い建物なんて存在しない

一つ、時代の把握をしやすいことがある

お母さんがお城の人

何か有名な人の支え役らしい

お父さんは和菓子屋

俺はこの家業を継ぐことになっていた

いつだっけ…？

少しづつ生活が崩れてった

これで作れなかったら怒られるのは…

結局俺

作りたくなくても作って

それで失敗したら怒られるのはこっち

理不尽極まりない

別に俺だけなら良かったんよ

でも俺にだけダメージが来たんやなくて

もう辛いよ…

商品が並んでいるそれしかない

もう、それ以上増やす事ができない

どうすればいいの…？

目尻に涙を浮かべるお母さん

何かあったのだろうか

みーんな僕を捨てていく

何で…何で？

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

なんで…？

大切な家族ちゃうの…？

お父さんは家を捨てちゃの？

お母さんは あっさりと家族を放棄しちゃうの？

しばらくして俺はどうでも良くなった

今は何をしたっていい

家族なんて、店なんて考えずにすむ

ﾊﾞｼｬｧﾝ…

体全体が冷たい

視界が白くなった

知ってるかな？

水死体は魚に食べられたりするんよ

岩にぶつかって体が削れたり

沈んだり

だから誰も見つけられない

俺がこのように死んだ事を知っているのは1人だけ

この悪魔だ

せめて…病死や年齢が良かった

目の奥が笑っていない

白ちゃんは…そんなに残酷な運命を過ごしたの…？

赤より酷い…自分が悪魔に殺された…