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セリウス
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セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
昼。
仲間の前でロイドは笑っていた。
ロイド
その声は張りがあり、 誰よりも頼もしかった。
皆を導く希望の象徴として、
ロイドは立っていた。
心臓はまだ痛んでいた。 呼吸はまだ乱れていた。 それでも、
戦場では“ロイド”を演じた。
敵に斬りかかりながら、 頭の中で響く声は消えない。
――また期待されてる。 負けられない。 倒れられない。
――僕が崩れたら、全部壊れる
――でも、本当は ……僕だって怖いんだ。
コール
その瞬間、背中が重くなる。
重すぎる。
肩にのしかかる
“期待” と言う名の鎖
それが彼を動かす。 そして同時に、彼を殺していく。
戦いが終わり、みんなが笑い合っている。
カイ
ニャー
仲間の笑顔を見て、 ロイドは微笑んだ。
ロイド
その笑みは完璧に作られていた。 だけど胸の奥で、声が響く。
――僕はいつまで“ロイド”を演じ続ければいい?
――本当の僕を誰も知らない。
――もし知ったら、みんな離れていく。
ロイドはそっと袖を引き、手首を隠した。
そこには赤い線がいくつも刻まれていた。
深夜。
また過呼吸が襲う。
涙で視界がにじむ。
ロイド
その言葉は夜の闇に消えた。
誰も起きてこない。 誰も気づかない。
それでいい――はずなのに、 心のどこかで救いを求めていた。
けれど、ロイドは知っている。
彼は“選ばれし者”。
ヒーローは弱音を吐けない。
泣いてはいけない。
だから今日もまた、 “ロイド”を演じる。
明日も、明後日も。
仲間を守るために、自分を犠牲にして。 その代償が、
心を蝕んでいるとも知らずに。
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
セリウス
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セリウス