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指から垂れていく血は
一瞬宙を舞って
地に引っ張られていく
そんな儚い流れを見ることもなく
ただ血が止まるのを待つ
少量のはずの血が
鼻にツンと香り
吐き気がする
医者だって好きで血の香りを 感じているわけではない
本当は拒みたい
だけど守りたいものがあるから
遠ざかれない
俺が犠牲になることで
たくさんの人が平和に生きていける
俺の負の感情が
どこかで明るみに染まっている
だから
無意味じゃない
br
br
訓練場で
休憩時間に愚痴をこぼす
shk
ため息をつきながらも
話を聞いてくれるshk
br
br
偶然出た言葉が駄洒落になって いたので繰り返す
shk
僕の駄洒落はスルーされ 真っ直ぐな声が通る
br
br
shk
shk
shkの言う通りなのはわかる
krも戦えるし
危機察知能力だって備わっている
だけど、僕が言いたいのは そういうことじゃなく
同じ場所にいるのに
遠く離れたような
大きく隔てられた壁が広がり
見えなくなってしまいそう ということ
shk
俯き黙り込む僕を 元気づけようとする緑色
br
強い風が僕らを襲う中
弱々しい声で 小さく言葉を零した
草は心地よさそうに揺れ
葉は残酷に落ちていく
この一時さえも
世の中を変えていく
思うだけでは
なにも変わらない
大切とされるのは
結局 行動で
心の声は届かぬまま
なかったことにされていく
shk
br
体の怪我は少しの傷なら 簡単に癒える
でも心は違う
小さな傷さえも積み重なって
もう元には戻せなくなる
表面上は頑丈でいたって
内面は非常に脆い
床に零れた液体を ティッシュで拭き取る
綺麗だった床が
汚くなって
少し綺麗になった
鬱陶しい香りを消すために
カーテンを開け 窓を押す
生ぬるい空気が医務室を包み込む
窓辺で空気を吸っていると 突然勢いよくドアが開いた
sm
kr
わんっ...! と犬のような 鳴き声が聞こえる
俺はsmが開けたドアを閉め 話を聞く
sm
sm
sm
sm
sm
kr
sm
sm
kr
kn
気配を感じさせずに医務室に 入ってきたkn
圧のある声からは怒りを感じる
kn
sm
嫌そうではあったが 捨てるよりはいいと思ったのだろう
犬は街へと連れていかれた