[蓮 side] 僕の頭の中は真っ白だった。だからただひたすら走った。夢中で走って走って現実が受け止められず、涙まで出てきた。
寮につき、部屋に入る。何度も涙を拭ったけど、涙が止まらなかった。考えたくないのに、あの場面が浮かんでしまう。そしてまた涙が出る。それを繰り返していた。
コンコン...
真
蓮
僕はドアの前まで移動する。
蓮
真
真
真
真
蓮
蓮
蓮
真
真
蓮
コツ...コツ...コツ...
先輩...帰ったっぽいな...
はぁ...みんながご飯食べてる間ならお風呂誰もいないだろうし、お風呂はいって寝よ...
蓮
蓮
次の日から僕は先輩を見ると避けるようになっていた。登下校もご飯も友達と食べたり1人で帰ったりして先輩に会わないようにしてた。
だけど、先輩はいつも必死に僕を探して、僕に近づいてくる。
僕は...先輩のこと嫌いになりたいのに... この苦しい思いを捨てたいのに...
なんでそんなに僕を追いかけるの...?
僕のこと嫌いだから?嫌な思いさせたいから?
もう...やめてよ...
真
蓮
真
蓮
真
蓮
蓮
真
蓮
蓮
『諦める』そんなこと言って、諦められるわけないのに。
僕は泣きそうになって必死にこらえた。でも泣きたくて仕方なかったから僕は逃げるようにその場を去ろうとする。
真
なんで引き止めるの...諦めるって言ったじゃん...もう...
蓮
蓮
僕はそう言い残してその場を去った。その日はずっと泣いた。泣きまくった。
でも...これでもう...苦しい思い、しなくてすむかな?きっとそうだ...
そう言い聞かせてたけど毎日胸が痛かった。最近、先輩を見かけなくなった。僕が突き放したあの日から...
会いたい...先輩に会いたい...前みたいに一緒にご飯食べて...一緒に学校行って...一緒に帰って...一緒に...
蓮
そういった僕の目の前に現れたのは新城先輩だった。
あやと
あやと
あやと
蓮
あやと
あやと
あやと
蓮
蓮
蓮
あやと
あやと
蓮
あやと
蓮
蓮
蓮
蓮
あやと
あやと
あやと
蓮
あやと
あやと
あやと
あやと
あやと
あやと
あやと
あやと
あやと
蓮
蓮
蓮
蓮
あやと
蓮
僕がお礼を言うと新城先輩はニコッと笑う。その目は悲しそうで、本当に先輩のことが好きなんだなって思った。
僕は走った。今すぐ会いたい。今すぐ話したい。そして今すぐ謝りたいから。
この時間ならきっと、寮に向かってる時間だ。まだ歩いてるかな...?
...
見つけた...先輩っ
蓮
タッタッタッ...ぎゅっ
真
蓮
蓮
真
真
蓮
蓮
蓮
蓮
蓮
蓮
ぎゅっ
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
真
そう言って先輩は僕を抱きしめたまま泣き出してしまった。
蓮
蓮
真
蓮
蓮
真
蓮
蓮
そう言って僕が先輩の涙を拭ってあげると、先輩は泣くのを我慢して口を結んだ。
蓮
蓮
蓮
そう言い、僕は走り出す。
真
そう言いながら僕を追いかけてきたが、僕はふと立ち止まり、振り返る。
真
蓮
蓮
そう言い僕は先輩の方に手を差し出す。
すると先輩は僕の手を握り歩きだす。
真
蓮
蓮
真
蓮
蓮
真
真
蓮
...ちゅっ
真
真
蓮
真
そう言って僕の方に手を伸ばす。少し照れている先輩を見て僕はクスッと笑い、先輩の手を握る。
蓮
これで僕たちの話はおしまい。
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