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番解消の薬 それが発表されたあの日からなんとなく、私は美玲さんを避けてしまっている
美玲
怜央
美玲
怜央
美玲
怜央
怜央
美玲
なるべく他の物に意識が行くように、私は先生に頼んで花壇のお世話をさせてもらうことになった
美玲
美玲
怜央
怜央
美玲
美玲
怜央
マンションを出て学校への道を歩いていく
ずっと2人で歩いていた道を1人で歩くのはあまり無くて、少し、寂しい
怜央
怜央
隼人
美玲
隼人
隼人
美玲
隼人
美玲
隼人
私の心を見透かすようにこれはソファーで足を組んで笑った
隼人
隼人
隼人
隼人
美玲
ジロっと睨むと彼は微笑んだ後スっと顔を戻した
美玲
隼人
美玲
隼人
美玲
そう、父親は私と怜央の関係をあまりよく思っていない
事故で出来た番関係を認めてはくれていない それを彼は分かっている
昔から色んな情報には敏感だったけど、まさかここまでとは…
「俺と番にならないか」
生徒会室の扉に手を掛けて止まった
聞き覚えのある彼の声
怜央
「俺なら、君のお父様も認めてくれるんじゃないのかい?」
そう、その通り、その通りだ…でも…私は…私は…
「…そうかもね」
怜央
怜央
彼女の声でその言葉を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった
ほんの少しだけ望んでしまっていた希望が、私の中でガラガラと崩れるような音がした
気づけば私はその場から走り去っていた
美玲
隼人
隼人
隼人
美玲
隼人
美玲
隼人
隼人
隼人
隼人
美玲
隼人
美玲
隼人
怜央
花の手入れをしていると嫌でも考えてしまう 気づけばポタポタと手に涙が落ちていた
亮太
怜央
涙を雑に拭って声のする方を振り返る
怜央
亮太
亮太さんは私の顔を見ると頬に手を添えてきた
亮太
怜央
亮太
怜央
亮太
怜央
亮太
怜央
どうして、どうして、貴女はそんなに
怜央
亮太
亮太
つまらないパーティー 何も面白くない 親の顔を伺って擦り寄ってくる大人達
その子供達も親に言われて俺に近づいている
そんなヤツら、俺は嫌いだ
「あの…大丈夫ですか?」
顔を上げれば少し色の濃い肌に光に当たって輝く赤髪の女の子が俺を見ていた
何の用だと聞けば
「た…体調わるいのかなって…」
なんて言いやがった、またこいつも俺の親目当てか でも、初めて見る顔だな
「わ…私…最近親の会社がグループに入って…よく分からなくて…」
だからか、見た事無いのも当然か
「あ…あの、良かったらお友達…になりませんか…?」
友達?俺と?
「は…はいっ…!…私…お友達…いなくて…美玲さんしか…お話出来なくて…」
下を向きながら慣れていないのかドレスを気にしている彼女を見て俺は何故か胸がギュッとなったんだ
だって、初めてだったんだ親じゃなくて俺自身を見てくれる人を
「あ…わ…私怜央…って言うんです!!貴方のお名前は…?」
純粋な顔をしたお前に俺が名前を告げるとお前はすごく嬉しそうに笑った
「亮太さんっ!!…えへへ…」
亮太
怜央
亮太
亮太
怜央
亮太
彼は真っ直ぐな目で私を見つめていた
怜央
怜央
ガチャ
美玲
怜央
美玲
美玲
怜央
美玲
彼女は少し目元を腫らしていた
美玲
美玲
怜央
美玲
突然の事に私は言葉を失った
出ていく?怜央が?ここを?
美玲
怜央
美玲
怜央
美玲
怜央
怜央
美玲
怜央
怜央
怜央
美玲
下を見ていると美玲さんの足が視界に入り顔を上げた
怜央
美玲
ドスッ
怜央
美玲さんの拳が見事に鳩尾に入って息が一瞬止まる
怜央
怜央
痛みに悶えているとギュッと美玲さんが抱きしめてきた
怜央
美玲
美玲
美玲
怜央
怜央
怜央
怜央
美玲
美玲
美玲さんは顔を上げた 涙を流しながら私の襟を掴みあげた
怜央
怜央
美玲
怜央
そのまま私の右脇に右肘を入れて右肩越しに投げられた
怜央
受身を取って床に着地した
怜央
なによそれ、私の為? 好きなのに? だから離れる? ふざけんじゃないわよこのノッポ
受身を取った怜央の上に馬乗りになり胸ぐらを掴んだ
怜央
美玲
怜央
美玲
怜央
怜央
美玲
美玲
怜央
怜央
怜央は腕で顔を隠しながら涙声でそう答えた
怜央
美玲
その言葉を聞いて少し満足した
怜央
と思ったけど前言撤回、こいつ全然分かってないわ
美玲
腕を掴んで顔から逸らすと涙でぐちゃぐちゃの怜央の頬を撫でた
怜央
美玲
美玲
怜央
美玲
美玲
今まで決してしなかった 唇を重ねた 好きの証
怜央
美玲
美玲
唇を離せば怜央は真っ赤な顔で震えていた
怜央
怜央
美玲
美玲
怜央
美玲
怜央
美玲
急に声を張り上げた怜央に思わず零れた本音
怜央
怜央
上半身を起こして私が倒れないように腰を支える怜央
美玲
怜央
怜央
美玲
怜央
美玲
怜央
まるで今まで言えなかった分を言うように怜央はボソボソと言い始めた
怜央
美玲
怜央
美玲
美玲
怜央
ぎゅっと私を抱きしめる怜央
美玲
怜央
美玲
言ったでしょ、中学の頃からもう私とアンタは
美玲