自傷行為が止めれないんだ………

ｻﾞｼｭ

静かな部屋に鈍い音が響く

ｽｰ……

一人、カッターを持って

ｻﾞｯ

浅く切ったり、深く切ったりの繰り返し

ｯ………ﾎﾟﾄｯ

手首からルビーのように綺麗な血が流れ落ちる

ﾎﾟﾄﾎﾟﾄ

次に落ちたのはその少年の涙

ーーーーーーーーーーーーーー

この少年は緑谷出久

最初は些細な出来事だった

ﾂﾌﾟ……

傷から血がでる

少しだけコンパスで傷を付ける

ﾂﾌﾟ…

これはやってはいけない事だろう

それは分かっていた

ｽｰ

数週間位すればコンパスはやめてカッターに持ち替えた

理由は簡単だ

その方が傷付けやすいからだ

最初は浅く………“コワイ”から

ｻﾞｼｭ……

次は深く深く……

ｻﾞｼｭ

止まらせない……止まれない…………

ｻﾞｯ

もう、間に合わない…………

ﾎﾞﾄﾎﾞﾄﾎﾟﾄ……

たくさんの血が落ちた

ああ、自分は生きているんだな

それでようやく気がつく

ーーーーーーーーーーーーーー

相澤先生目線（相澤ルート）

最近緑谷の様子がおかしい

このように受け流すことが多くなった

いや、それしかしなくなくなった

緑谷の体が怯えているように見える

数日経つにつれ、緑谷の目の光りが無くなっていく気がした

どんどん焦り始める

静かな誰もいないであろう教室に向かう

人影がある

これは生徒の誰かだろう

緑谷の足元に目を向けた

それに気付いたのか酷く焦っている

手首をつかんだ

そでが少しめくれて腕が見えた

そこには傷だらけの肌があった