神代類
つ…司くん?

神代類
なんで君が謝るんだい…?

天馬司
だって…おれが…わけもわからずこわがったりするから…!

天馬司
るいは…なんもわるいことしてないのに…

天馬司
ごめんなさいって、いわせて…

天馬司
こんなおれ…せかいいちなんて…なれない…!

神代類
司くん…。

神代類
(駄目だ、笑顔でいないと司くんが…)

神代類
僕は大丈夫だよ。落ち着いて…。

神代類
近づいても…いいかい?

天馬司
や…こないで…!

怖い…、怖い…。
類が…類のその優しい笑顔が…怖い…。
なんで…いつもオレはこうなるんだ?
オレ…悪いこと…した…?
神代類
…そうかい、

神代類
一旦ココアでも淹れてくるよ。

神代類
少し待っていてね

神代類
ごめんね、司くん。遅くなってしまった

神代類
はい、ココア。

天馬司
…絆創膏…。火傷…?

神代類
ああ、これかい?

神代類
なんでもないよ。気にしないで

神代類
飲まないと冷めちゃうよ

天馬司
…ありがとう

ココア…あったかい…
でも…なんも感じない…
あったかいはずなのに…冷たい、
…なんでオレは素直に受け取ってる?
オレがこんな風にならなければ…
類は火傷していなかった…
天馬司
…本当にごめん

天馬司
熱にうなされて…変な夢見て…

天馬司
類に…酷いこと言って…

天馬司
類は…何も悪くないのに…。

神代類
…大丈夫だよ。

神代類
司くん、僕は隣にいるよ。

神代類
…だから、夢のこと…教えてくれるかい?

天馬司
わ…分かった…。

天馬司
夢の中で…オレたちのショーは…誰も…見てくれなくて…

天馬司
ショーじゃお腹膨れないとか…つまらないとか…

天馬司
…ショーは人を傷つけるって…。

天馬司
そういう評判ばっか…聞こえてきて…。

神代類
(それでさっき司くんはショーが迷惑じゃないか聞いたのか)

神代類
それは…酷すぎる、

天馬司
それで…類が…オレたちのショーはこんなものだって…

天馬司
っ…そう…言ってて…オレはっ…ッ…、

神代類
…大丈夫かい?怖いよね。

神代類
深呼吸できる…?

そんなこと、できない。
もう、何もかも終わりにしたい。
オレが全部壊したんだ。
天馬司
っ…はぁッ…、ぅ…はッ…、はぁッ…

神代類
…!

神代類
司くん、僕の真似をしてごらん

神代類
すぅー…はぁー…

神代類
…ゆっくりでいいよ、

天馬司
っ…はッ…、っ…ぅ…

天馬司
ごめ…ッ…、できない…

神代類
…いいんだよ。

神代類
もう一回やってみよう

類の真似すればいいだけ…。
もう一回…真似…吸って…吐く…だけ…。
天馬司
っ…す…ぅ…はぁッ…、

神代類
上手…!もう一回…、

天馬司
…すぅ…はッ、

天馬司
っげほッ…げほっ、

神代類
大丈夫かい?

神代類
ココア飲んで…。

天馬司
やっぱり…できない…

天馬司
オレは…もう、無理だ…。

天馬司
…オレ…類が怖い…

天馬司
ショーが…みんなが…怖い…

神代類
…ごめん司くん

神代類
…僕もだ

天馬司
…ぇ

神代類
…僕も…怖い…。
