テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

こんにちは!

400個ものハート、ありがとうございます!!

コメントも沢山頂いてけて、嬉しいです!

では、本編へどうぞ!

「煌」

それは鳳凰帝国の初代皇帝の名前であり

皇位をつかさどる神の証だ

長い歴史を誇る鳳凰帝国の 礎となった伝説

初代皇帝である「煌」の死後

彼が神になったという お告げが下った

「今後、皇家には代々私に似た子が生まれるだろう」

それが神となった彼が残した お告げだった

その後、皇家には彼に似た黒髪に エメラルドの目をした子どもが生まれ

皆がその子どもを「神の子孫・煌」と たたえた

煌は髪と目の色だけが特別という わけではなかった

普通の人間よりも、ずば抜けて優れた 身体能力と

卓越した剣術の腕

年をとっていないかのような老化速度

どんな病や毒にも負けない強靭さまで…

そのため、これら全てを兼ね備えた凛が こうなるとは誰も想像して いなかった──

戦場

進めーっ!!

ヒュン(矢が飛んでくる音)

バッ(剣を構える音)

カキンッ

呪いが付与されている!

気をつけろ!

ヒヒーン(馬が暴れる)

クッ

ブシュ(目元にかする音)

(しまったッ)

(目が…!)

ドサッ(馬から落ちる音)

部下

糸師様!!

部下

糸師様、大丈夫ですか!!

部下

糸師様…!!

はじめは、すぐに良くなると信じて 疑わなかった

目にいいとされる、あらゆる薬剤や 民間療法

神通力があるという宗教関係者まで 呼んだが

どれも俺の視力を取り戻すことは できなかった

 

(こんな人生に意味はあるのか…?)

 

死んだほうがマシだとも思ったが 死ねなかった

自害を防ごうと、俺を縛り上げた秘書や

俺の目を治すべく世界中を駆け回った 臣下達への申し訳なさから…

自らの命を断とうとするのはやめたが 以前のようには生きられず

首都では大公邸の盲目の野獣が毎晩、荒々しくほえているという 噂が広まった──

パチッ(目が覚める音)

うっ…

(どれだけ時間がたったんだ?)

(ようやく眠れたと思ったのに、また昔の夢を見ていたのか…)

モゾッ

んぅ…

(潔はまだ寝ているみたいだな)

(可愛いな…)

パチッ(目を覚ます音)

ん…ここは…

起きたか、潔

ガバッ(勢いよく起き上がる音)

(凛様の部屋じゃないか!!)

サァァァ(顔が青ざめる音)

り…凛様

えっと…

ぐっすり眠れましたか?

いや全然…

お前は寝相が悪いんだな

起こしてくださればよかったのに!!

回想

真夜中

潔…

ん~

起きないのか?

ぅん…

(うんって…)

俺と一晩中、過ごすことになるぞ

ん~…

だいじょ~ぶ~…

俺は大丈夫じゃないんだが…

モゾッ

ギュ(凛の腰に抱きつく音)

い、潔?

むにゃ…

は、離れてくれないか?

ん~…?

ヘニャ…(*´˘`*)

ギュッ(凛を強く抱きしめる音)

…///

スッ…(顔を片手で覆う音)

(一晩中、耐えられるだろうか…?)

起こそうとはしたが、ぐっすり寝ていたんだ

も…申し訳ございません

(恥ずかしい…)

では、俺はこれで失礼します

サササッ…(急いで部屋から出ようとする音)

はい…?

何かご用でも…

今、お前はどんな顔をしてる?

俺の顔ですか?

ああ

困った顔をしてるのか

それとも、赤くなったのか

ううっ…

(恥ずかしくて仕方ないのに…)

ん?

雪みたいな色でしょうね~

(俺の顔の設定は崩さないぞッ)

では、失礼します!

自室

ボフッ(布団に倒れ込む音)

うわぁぁっ

(どうして、自分の部屋に戻らなかったんだよ!)

(いくら男同士でも、流石にダメだろ!)

(余計に凛様に会わせる顔がない…)

ハッ

ガバッ(勢いよく起き上がる音)

(しまった…)

(こうしてる場合じゃなかった)

(朱里が皇太子と恋に落ちてしまったら、原作のエンディングは見れない)

(俺の記憶が正しければ、皇太子はサブキャラだったはず…)

(本来、皇太子には目もくれないはずなのに…)

(先に凛様と会えなかったから…?)

(今からでも二人を会わせれば何とかなるか?)

ううーん

(まぁヒロインとその相手役なんだから、この程度のすれ違いは乗り越えられるよな…?)

…あれ?

そういえば、原作での皇太子って確か…

黒幕だった気がするんだけど…?

サァァ(顔が青ざめる音)

(しっかり小説を読んでおくんだった!)

(皇太子が悪い奴だったとは思うんだけど…)

(どうしてそう思ったのか正確に思い出せない)

うーん…

(とにかく皇太子はダメだから、まずは凛様に会わせないと)

(そしたら多分、どうにでもなるはず!)

相葉伯爵家

応接室

(秘書さんが自由時間をくれてよかった…)

(ついに朱里に会える!)

(また嘘をつくことになったけど…)

秘書

用事があるなら出かけていいですよ

それでは服を仕立てに行ってきます!

昨日、迷子になってしまって行けなくて…

秘書

では、気をつけてくださいね

はい!

(秘書さん、ごめんなさい…)

(こうでもしないと、朱里に会えないんだよ)

メイド

お嬢様!

メイド

こういうのは、私達がやりますから!

朱里

田舎でも、これくらいは1人でやってましたから!

メイド

ですが…

朱里

私のお客様は私がもてなすので、皆さんも自分のお仕事をしてください!

パタン

朱里

お待たせしました!

朱里

ニコッ

(この人がヒロインの朱里…!)

いえ…

こちらこそ急にお邪魔してしまって驚かれたかと…

朱里

コトッ(ティーカップを置く音)

朱里

確かに驚きはしましたが、気になったんです

朱里

私に何度も会いたがっている方がいると聞いて…

朱里

ストン(椅子に座る音)

…はい

朱里

何故、私に会いたかったのですか?

えっと…

朱里

もしかして、私に好意を抱いているとかですか?

え?

朱里

だとしたら、ごめんなさい

朱里

私にはお慕いしている方がいるので

えぇ…?

いや、違いますけど…

朱里

そう…なんですか?

朱里

では、どのようなご用件で?

…広場の占い師を覚えていらっしゃいますか?

朱里

えっ?

朱里

あの方のことをご存知なんですか?

俺を育ててくれた祖母なんです

(小説の中の、よく知らない人物を利用するのは気が引けるけど…)

祖母が亡くなる前日…

朱里様が祖母に3枚の銀貨を恵んでくださったと聞きました

回想

公園

朱里

これしか持ち合わせていなくて…

朱里

これで、ご飯でも食べてくださいね

占い師

優しいお嬢さんだね…

占い師

お礼に未来を見てあげよう

占い師

もうすぐ新しい人生を生きることになる

占い師

運命的で熱い愛がお前を待っているよ

占い師

相手は長身で黒髪の男だ…

朱里

そ、そうなんですか…

朱里様の善行のおかげで祖母は笑顔でこの世を去りました

朱里

そうでしたか…

祖母は最後まで、その銀貨を握って離さなかったそうです

なので、感謝の印に俺がもう一度、朱里様の未来を占って差し上げようと伺いました

…ですがその前に厚かましいようで恐縮なのですが

俺のお願いを聞いていただきたいのです

朱里

お願いですか?

ある男性に会っていただけませんか?

1人の人間の人生がかかっています!

朱里様は他人の人生を変える力をお持ちなのです

祖母に銀貨を恵まれたように…

朱里

…申し訳ありませんがお会いすることはできません

朱里

縁談の話をしている方がいらっしゃるので、男性はちょっと…

縁談…ですか!?

朱里

はい…

朱里

おばあさんがおっしゃったとおり、黒髪の素敵な方です

朱里

お願いを聞いてあげたい気持ちはありますが

朱里

縁談は私1人だけのことではないので…

朱里

フワフワ(気持ちが浮かれている音)

朱里

皇室の一員として入宮することになるかもしれないのに軽率な言動はできませんから

皇室…

ですか…?

朱里

やだ私ったら!

朱里

まだ秘密なのに…!

朱里

ポッ(顔が赤くなる音)

朱里

実は今…

朱里

皇太子殿下とお付き合いをしているんです

(執事の人が言っていたのは本当だったのか…!)

あ…朱里様はその方を愛してるんですか…?

朱里

ええ

朱里

心の底から

(政治的に決まった縁談じゃないみたいだな)

(朱里は本当に皇太子と恋に落ちたのか…)

ギュ(自分の手を握りしめる音)

(…独りよがりになって朱里に気持ちを押し付けるわけにもいかない)

(でも、そうしたら凛様は…)

事情も知らず無理なお願いをして、すみませんでした

では先程お伝えしたとおり、朱里様の未来を見てみましょう

朱里様の未来は…

スタスタ(部屋から出ていく音)

パタン

朱里

(前に見て貰った占い結果とは違うわ)

朱里

(一体、何を信じたらいいのかしら)

朱里

(あの占い師が言ったことだけ信じていたのに)

回想

皇宮

皇太子

お嬢さん

皇太子

ハンカチを落としましたよ

朱里

あっ…ありがとうございます

伯爵夫人と一緒に初めて皇宮に 行った日

彼と出会った──

皇太子

相葉朱里か…

皇太子

おかしいな

朱里

えっ…?

皇太子

私が君の名前を知らないなんて…

皇太子

こんなに美しい女性を覚えていないはずがないのに

これが運命の出会いじゃなければ 何だというの?

彼に会った瞬間、これが占い師の言っていた運命の愛だとすぐに分かった

現在

ガチャ

メイド

朱里お嬢様!

メイド

早くいらしてください!

メイド

皇太子殿下がいらっしゃいましたよ!

朱里

朱里

タッ

朱里

殿下…

朱里

どうして…!?

皇太子

君が来るまで到底、待っていられなくてね

朱里

殿下がいらっしゃると分かっていたら準備しましたのに…

皇太子

今日も、私のことを殿下と呼べば罰を与えると言ったはずだぞ

皇太子

サラッ(朱里の髪を触る音)

朱里

本当に罰をお与えになるのですか?

皇太子

チュ

朱里

皇太子

こんな罰はどうだ?

皇太子

これじゃ、ありきたりか?

占い師

人々の祝福よりも先に2人には愛の実ができる

占い師

だが、何もやましいことはないよ

占い師

子どもは世に命じる最も尊い地位へと上がることになる

占い師

心の赴くままに動きなさい

占い師

運命は迷う暇もなく押し寄せる

占い師

頭で考えようとして決められた未来を逃してしまうこともあるんだから

占い師

心惹かれるままに動けば、その運命を手にできるさ

朱里

はぁ…?

朱里

(そうよ、心惹かれるままに…)

朱里

琉生…

朱里

私、あなたのそばにいたいです

皇太子

そんなふうに言われたら

皇太子

今日は君を帰してあげられる自信がなくなるな

皇太子

ソッ(朱里の顔にそえる音)

朱里

(間違いないわ)

朱里

(私の運命の相手はこの人よ)

朱里

帰さないでください…

朱里

ギュッ…(琉生の手を握る音)

あなたの人生に2人の男性が見えます

どちらも高貴な方で2人ともあなたのそばにいます

何か思い通りにならないことがあれば、周りを見渡してみてください

あなたは自分が望むものを全て手に入れることができるはずです

皇太子

チュ

朱里

ん…

朱里

(私の人生に2人の男性がいたとしても)

朱里

(他の人に目移りなんかするわけないじゃない)

朱里

(掴んだ運命は絶対に離さないわ)

朱里

ギュ(琉生の手を強く握る音)

洋装店

店員

最近お洋服を注文されたお客様のうち、潔という方はいらっしゃいません

それなら、この近くで洋装店はないか?

秘書

近隣の洋装店はこの店舗のみです

(嘘をついたのか?)

…もう行こう

クルッ(踵を返す音)

秘書

糸師様…!

秘書

一体、潔さんはどこに行ったのでしょう?

…俺が聞きたい

秘書

せっかくお迎えに来たのですし、もう少しこの辺りを捜してみますか?

いやいい

もう屋敷に戻ろう

(昨日は潔の帰りがかなり遅かった)

(それなのに今日もまた…)

(嘘をついてまで、どこに行ったんだ?)

ここで終わらせて貰います

本当にすみません!

話を書くたびに、どんどん長くなってしまって…

長いわりに、今回は面白くないでしょうし…

次の次くらいで、物語を進展させようと思ってます!

面白かったら、ハートをください!

コメントも待ってます!

では、また次回会いましょう!

主人公に溺愛されるのはヒロインじゃないの!?

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

885

コメント

4

ユーザー

うわあああ!すごく面白かったです!! 潔が凛のために、、!ってなりました 続き気になります!楽しみに待ってますね!

ユーザー

潔の嘘が凛にバレちゃった・・、 朱里…、殿下も、どうなってくのか気になる・・、🫣 続きも楽しみにしておきます !

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚