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み、見られた!?

木吹 真昼

あ、いや、違うんです...!

木吹 真昼

これは.....、その......

何か言い訳を探そうと必死で辺りを見回すと、

坂田 喜一

あはは、まーしぃだぁ...!

と、ひらひら手を振る坂田が目に入る

ん?こいつら友達....なのか?

坂田の友達なら大丈夫........

じゃねぇぇぇぇぇ!!!

やべぇ奴に決まってる!

一刻も早く言い訳を考えねば....!

私が頭を抱え、考えをひねりだしていると

木吹 真昼

.....!

私の頭にナイスなアイディアが舞い降りてきた

木吹 真昼

これは、え、演劇なんです!

木吹 真昼

演劇の練習をしてたんです...!

きたぁぁぁ!

これで引き下がってくれるはず!

???

へぇ、すげーじゃん

???

ちょっと見せてくれよ。

木吹 真昼

え".......

これは、予期していなかった事態だ

でも今更言えねぇ.....

私は坂田をちらっと見た

坂田 喜一

......!

坂田も察しが着いたようで食べていたご飯を一気に飲み込む

よし、坂田......

合わせてこいよ.......!!

木吹 真昼

あ、

木吹 真昼

あぁん !?

木吹 真昼

なんだぁてめぇ!!桃太郎だぁ!?

木吹 真昼

俺たちを退治しようなんざ百年早ぇ!!

木吹 真昼

返り討ちにしてやるぜ!

ここで桃太郎が......!!

坂田 喜一

そーだ、そーだ!

坂田 喜一

俺たちでけちょんけちょんにしてやるぜぇぇぇ!

あ、お前も鬼?

木吹 真昼

おい、バカ...!((ボソッ

木吹 真昼

ここはお前が桃太郎やるんだよ.....!((ボソッ

坂田 喜一

あ、そうやったん?((ボソッ

木吹 真昼

もっかいやるからな...!((ボソッ

木吹 真昼

俺たちを退治しようなんざ百年早ぇ!!

木吹 真昼

返り討ちにしてやるぜ!

頼む、ちゃんとやってくれ....!

坂田 喜一

きびだんご......いるか.....?

私の願いは虚しくも華々しく散った

右手を差し出し、王子スマイルで彼は笑っている

木吹 真昼

なんでだよッッ....!!

坂田 喜一

いや、このまま君と永遠の旅に出るのもアリかと.....

木吹 真昼

桃太郎やれっつってんだろ!!

木吹 真昼

いい加減にしろ!!

木吹 真昼

ちゃんとやれよ!

木吹 真昼

使えねぇなぁ、もおおおお!

坂田 喜一

な、なぁ...!((ボソッ

木吹 真昼

なんだよっ!

坂田 喜一

中身、漏れとる....((ボソッ

木吹 真昼

あ.........

私はゆっくり、まーしぃ?さんの方を向く

???

............

無言。真顔。

でも今はそれが痛いッ!

木吹 真昼

あははは、、、

???

あ、つーか言っとかんといかんかもしれんけど、

???

俺、朝こいつと一緒にいたから知ってるよ?

木吹 真昼

我が人生、悔いしかなし....

これは死ぬしかないな。

坂田 喜一

帰ってこぉぉぉぉぉい!

志麻 英二

飯、食おうぜ。飯。

木吹 真昼

は、はい....

それからちょっと経って、志麻さんの名前も教えて貰って

坂田に私の名前も教え終わった

志麻 英二

まあ、

志麻 英二

人には隠し事の一つや二つ、転がってるもんだろ。

木吹 真昼

え?

こいつ、まさか良い奴なんじゃ....?

志麻 英二

俺も実は巨乳が好きなんだ。

志麻 英二

ナイショな?

前言撤回。それと同列にしないでくれ。

坂田 喜一

うらたん達と弁当食わんかったん?

坂田が私を挟んで志麻さんに聞いた

志麻 英二

うん。今日はそんな気分

まだやべぇ奴がいんのか!?

この先、不安しかねえんだが。

木吹 真昼

あ、あの.....

木吹 真昼

さっきの事なんで周囲には内緒にしていただけないでしょうか。

志麻 英二

さっき...?....あー....

木吹 真昼

転校生の身なのであまり敵を作りたくなくて.....

一応、こんな馬鹿でも口止めは必要だろう

木吹 真昼

志麻さんにもご協力いただきたく.....

私は全力の丁寧な言葉でお願いをしていく

志麻 英二

安心しろ。俺が発信するのは

志麻 英二

巨乳の話だけだから。

しね。

志麻 英二

はぁ、食った食った。

木吹 真昼

え、はや...

志麻 英二

じゃ俺センラ達ん所行くから。

坂田 喜一

おお、もう行くんか

志麻 英二

また教室で〜

弁当を片手で担ぎ、彼はものの数分で校舎裏から立ち去っていった

木吹 真昼

本当に飯だけ食ってったな

坂田 喜一

せやな!

坂田 喜一

まーしぃ、面白い奴やろ?

木吹 真昼

........うん。

坂田 喜一

真昼、楽しかったやろ。お昼

木吹 真昼

はっ....!?

木吹 真昼

いや、別にっ.....

『人には隠し事の一つや二つ、転がってるもんだろ。』

木吹 真昼

まあまあ。かな....。

坂田 喜一

ええ顔しとったでな

坂田 喜一

可愛いかったわぁ.....

木吹 真昼

っな!お前....

木吹 真昼

ほんと余計な事しか言わねぇな....

坂田 喜一

事実やもん。

『 キー ンコーン カ ーンコーン 』

木吹 真昼

あ、そろそろ戻らんと

木吹 真昼

ゴミねーか?

昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響く

私たちは弁当を片付け、さっさと教室に帰っていく

坂田 喜一

荷物持とか?

木吹 真昼

いい、触んな

坂田 喜一

つれへんな〜!

『ガララッ....!』

ほんの少し音を立てて扉を開ける

クラスの子

.....?

一瞬だけ、クラスの子と目が合った

木吹 真昼

お、おはようッ...!

このチャンスは逃すまいと、まあまあ大きな声で挨拶を交わす

クラスの子

.......

クラスの子はちらっと横にいる子と目を合わせると、

クラスの子

おはよう!

と、笑顔で返してくれた

木吹 真昼

.....!

よくやった!

やった!やったよ!

心の中で自分を褒めちぎり、るんるん気分で席につく

今日はなんだかいい日になりそうだ。

そう思ったのもつかの間。

坂田 喜一

真昼ぅぅぅ!

木吹 真昼

げ.......。

出たな、にっこりマン

志麻さんはまだしもお前が1番不安なんだよ

木吹 真昼

おはようございます。坂田さん。

坂田 喜一

あれ?なんか違くね?

気づきやがったな、にっこりマン

木吹 真昼

そうですか?

坂田 喜一

もお!俺とおる時は楽な方でいいって言ってるのに!

うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ!

頼むから、今は黙ってろ!?

坂田 喜一

あ、教科書忘れたんか?!

木吹 真昼

忘れてません。

坂田 喜一

お腹痛いんか?

木吹 真昼

大丈夫です。

坂田 喜一

はぁっ!まさか、

坂田 喜一

意地悪されたんか?!?

木吹 真昼

うるせぇですよ?

坂田 喜一

わぁ!漏れとる漏れとる!

先生

HRやるぞー

気だるけな先生があくびをしながら教室に入ってきた

友達と喋っていた子達は名残惜しそうに席につく

私にとっては救いの手が見えた気がした

坂田 喜一

あ、先生来てもうた

坂田は 口を尖らせながら私の隣にどすんと座った

さっきまで犬のように私の周りをうろちょろしていたので

大人しく座ってくれているだけでハッピーだ。

クラスの子

先生!席替えしたいです!

誰が立ち上がり、そう言った

木吹 真昼

席替え....!!

なんて素晴らしいのだろう!

先生

席替えかぁ.....

先生は気の乗らない声を上げていたが

クラスの子

転校生も来たことですし...!!

と、すぐさま追い打ちをかける

先生

じゃ、やるかぁ....

先生

くじでいいよな?

勢いに負けた先生は適当に紙をちぎり出した

『 ワッ.....! 』

クラス中が盛り上がる

木吹 真昼

よっしゃ....

もちろん私も密かに喜んでいた

こんなワンコみたいな奴から離れることが出来るのなら

これ程嬉しいことはない。

坂田 喜一

えぇ、席替えぇ?

分かりやすく項垂れる坂田をみて私は余裕の笑みを浮かべる

ふっふっふっ。これで平穏が帰ってくるはず....!!

待ってろ青春!

先生

はい、順番にくじ引いてー

坂田 喜一

真昼ぅ.......

坂田の声を背中に、新たな自分の席へと足をはやめた

木吹 真昼

えっと.....ここ?

手に持った紙と黒板を見比べながら席へ着く

やっと普通の生活が待っているんだね....!

そう思うと胸が異様に高鳴った

同じ班の子はどんな子だろう.....

マトモな子がいいな。

???

お、ここか.....

私の横で微妙に低い声と椅子を引く音が聞こえた

木吹 真昼

.......?

チラッと隣を見ると、

茶色っぽい髪の人が座っている

いい人だよ、うん、間違いない!

坂田 喜一

あー!真昼!

木吹 真昼

え、、、

嫌な声がした

私が聞こえない振りをし、下を向いていると、

坂田 喜一

いやぁ、ラッキーやなぁ...!

坂田 喜一

あ、運命か。

うるさい口を開け、がははと笑う坂田が私の前に座った

木吹 真昼

あ.......。

もう絶望しか見えてこない。

木吹 真昼

あら坂田さん。「偶然」ですね。

???

猫かぶり.....

隣の茶色髪くんから予想外の言葉が飛んでくる

まさか、この人も朝いた系?

ねぇ、神様?

私、前世でなんかやらかしてんの?

どうでもいいけど一生恨みます。

木吹 真昼

席替えなんてクソ喰らえだぁぁぁ!!

坂田 喜一

元気やなぁ....。

志麻 英二

ちょ、うるせぇ。

木吹 真昼

だっておかしいでしょ!?

私は箸に唐揚げを串刺しにする

木吹 真昼

なんで一緒の班なんですかねぇ?!

その唐揚げを坂田の前に突き出した

坂田 喜一

あんがとっ....!

木吹 真昼

はぁっ!?

坂田は唐揚げをぱくっと平らげると

美味美味ぃ〜。と満足気なご様子。

末代まで呪ってやる。

坂田 喜一

まーしぃは誰となったん?

志麻 英二

俺?俺はねぇ....

志麻 英二

センラがおった。

木吹 真昼

ふーん。

「センラ」 さんねぇ......

センラ こと千原春樹はこいつらの友達で

いつも笑顔の人気者だ。

私はにっこりマン第2号って影で呼んでる。

坂田 喜一

ん?真昼どしたん?

木吹 真昼

いやぁ、アンタの友達ってさ....

木吹 真昼

知ってる奴多いじゃん?

志麻 英二

あー.....まぁそうだろうな。

木吹 真昼

ちなみに千原さんは......?

坂田 喜一

知ってぇぇぇぇぇぇぇ....?

志麻 英二

ます。

木吹 真昼

だよねぇ.....!

想定の範囲内さ★

木吹 真昼

じゃあクラスで4人が知ってることになるんだね。

坂田 喜一

せやね。

坂田が脳天気な返事を返す

あんなに頑張って隠そうとしてたのに

4人にバレてるなんて......

木吹 真昼

虚しっ。

坂田 喜一

俺が慰め

木吹 真昼

いい、来んな

坂田 喜一

つれねぇ〜!

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

主人公の口の悪さが凄く好み…笑

ユーザー

『うるせぇですよ』で笑った。 真昼ちゃん可愛い( ´,,•ω•,,`)♡

ユーザー

相変わらず神作品ですね!

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