赤side
眠れなくてカタカタとパソコンを弄る
日は昇り始めている
画面にはとある人のプロフィール
先程スマホに届いた通知内容をある程度目を通し、「任務完了」とキーボードを打つ
送信ボタンをクリックして、近くのまだ温かいマグカップに口をつけた
ふぅ、と一息つく
するとパソコンに通知が来て開いてみれば新しい任務が届いた
赤
俺たちは殺人鬼を殺す殺し屋
普段あまり任務なんてないので、何でも屋をしているのだが、近頃ほぼ毎日任務が届く
きっとあれが原因なのだろう
2週間前突然姿を消した3人組のマフィア
la mûre ブラックベリー
約1年間外国の裏社会を騒がせていた
最近は日本にも裏で噂が広がっている
ブラックベリーの特徴は、いろんな国を転々と周っていること
赤
昨日転校してきた3人
面倒な事にならなきゃいいけど
もう冷めきったココアを飲み干して俺は寝室に向かった
朝、学校に行くと女子達が騒いでいて耳が壊れそうになる
教室には行かずに生徒会室に行くとるぅと君の向かいに座る人達と目があった
それは昨日の転校生
るぅと君の合図に俺はいつもの席に腰掛けると
紫
口を動かしたのはななもりと名乗っていた人だった
紫
瞬間、時が止まった
そして同時に場の空気が凍り、重くなる
黄
るぅと君の声はいつもより遥かに低くなっている
紫
黄
るぅと君の笑顔が増す
紫
黄
紫
黄
黄
黄
生徒会の仕事
勿論学校での仕事もあるが、主な仕事は
なんでも屋
殺し屋である俺たちに此処の校長が話をしにきたことがきっかけ
「うちで働かないか」と
名前の通り、何でも依頼された事ならやる
1つ1つの依頼に報酬がついており、その額が高かったから俺たちは話を聞き入れた
どうやら校長も裏の人間らしい
黄
紫
3人は立ち上がりドアへと足を進める
1人の男の人が、足を止めた
その人は振り返り俺の目を見つめる
下を向く
赤
声が震える
その人は「そっか」とだけ言い残し、部屋を出た
俺はただ自分の足元を見ることしか出来なかった