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広場。
風が止む。
誰も喋らない。
風雅と人影。
二つの存在が向かい合っていた。
白狐 颯
息を呑む。
空気がおかしい。
いや。
空気だけじゃない。
景色そのものが変わっている。
風雅を中心に。
世界が静かになっていく。
龍樹 琥珀《葬列》
その瞬間だった。
人影が消えた。
白狐 颯
速い。
いや違う。
見失った。
次の瞬間。
風雅の真横。
そこにいた。
赫鞘 樹《赫災》
人影の腕が振り抜かれる。
轟音。
空間が裂ける。
建物が吹き飛ぶ。
“普通なら。”
避けられない。
だが。
風雅は動かなかった。
一歩も。
ただ。
静かに呟く。
緑龍 風雅《白夜》
白狐 颯
初めて聞く。
第一席のスキル発動。
緑龍 風雅《白夜》
カンッ────
鈴の音みたいな音が響く。
次の瞬間。
世界が沈んだ。
白狐 颯
重い。
身体が。
空気が。
地面が。
全てが重くなる。
まるで。
巨大な山の下敷きになったような。
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
膝が震える。
これでも。
風雅は自分たちを巻き込まないように抑えている。
なのに。
立つだけで精一杯。
そして。
人影。
そいつだけが。
完全に止まっていた。
白狐 颯
違う。
動けないんだ。
空中で。
腕を振り抜いた姿勢のまま。
固定されている。
灰渕 博《静界》
赫鞘 樹《赫災》
風雅が歩く。
ゆっくり。
一歩ずつ。
人影へ近付く。
白狐 颯
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
白狐 颯
龍樹 琥珀《葬列》
風雅が人影の前で止まる。
そして。
刀を抜いた。
シャキン────
美しい音。
真っ白な刀身。
白狐 颯
綺麗だ。
そう思った。
戦場なのに。
何故か。
そう思ってしまった。
緑龍 風雅《白夜》
刀が振られる。
一閃。
早すぎて見えない。
次の瞬間。
人影の体に白い線が走った。
斬れた。
そう思った。
だが。
緑龍 風雅《白夜》
風雅が目を顰める。
白狐 颯
斬れていない。
人影は立っている。
傷もない。
赫鞘 樹《赫災》
灰渕 博《静界》
龍樹 琥珀《葬列》
空気が変わる。
今まで余裕な雰囲気だった十二席が。
驚愕した。
風雅の斬撃が通らない。
それがどれだけ異常か。
颯にも分かった。
そして。
その時。
人影の顔が。
こちらを向く。
白狐 颯
見えない。
顔が認識できない。
なのに。
目だけ見えた気がした。
黒い。
底のない穴みたいな瞳。
その瞬間。
胸の奥が熱くなる。
境界が反応する。
白狐 颯
激痛。
胸を押さえる。
赫鞘 樹《赫災》
龍樹 琥珀《葬列》
視界が揺れる。
そして。
一瞬だけ。
颯には見えた。
人影の周囲に。
黒い線が無数に絡みついているのが。
まるで。
世界の外側と繋がっているみたいに。
白狐 颯
その呟きを聞いた瞬間。
人影が。
初めて反応した。
ゆっくり。
首が。
颯の方へ向く。
緑龍 風雅《白夜》
風雅の声。
次の瞬間。
人影が消えた。
今度は。
颯の目の前から。
コメント
2件
jpさんのスキルが強すぎて抑えてるのに全く動けないなんてとんでもないな…… 最強のjpさんの一閃が通らないなんてやっぱりおかしいな…… 影がdnの方を向いていたから続きが少し心配ですがめっちゃ気になります! バトルシーンが分かりやすくて迫力が凄いの神過ぎます! これからも頑張ってください!!!
おお、第七話「白圧」読了……! まず緑龍風雅《白夜》のスキル、第一スキル《白圧》。重力とか衝撃とか運動まで押さえ込むって、もう完全に「領域支配」じゃんか。その上で刀抜いての一閃、かっこよすぎて声出たわ。でもその一撃が通じないって……人影、何者? 颯が胸押さえて見えた「黒い線」、それに反応した人影が颯の方に向いたラスト、震えた。次の話が待てねぇ……!!