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君を好きになった瞬間。

第20話 - 君を好きになった瞬間。第20話

2023年09月10日

#一次創作

#恋愛

わんぽち

琉唯

見つける

琉唯

って、約束したんだけどな

琉唯

………俺って結局

琉唯

何がしたいんだろう

琉唯

平気なフリしてたけど

琉唯

ほんとは全然

琉唯

見つけてない

みこ

ほんとにごめんなさい！

みこ

あの時怖くて……言えなくて

彰斗

そんな！謝らないでいいよ！

彰斗

話してくれてありがとう

みこ

………力になれたなら良かった

みこ

それじゃあ＿＿

彰斗

詳しいことはわかったし、俺達も思い出せたけどさ

彰斗

結局何したらいいんだろう

雫

…………こういうのって、難しいわよね

桃叶

えぇ、とっても………

彰斗

………………

明莉

っ………！

明莉

ごめん…………

駿

！え………？

明莉

本当に、ごめんなさい……っ！

！？

彰斗

え、ちょ！え！？

桃叶

あ、明莉ちゃん！？

雫

ち、ちょっと、ハンカチ！

明莉

ｸﾞｽﾞ、ごめん………

彰斗

謝んないでよ！

彰斗

明莉ちゃん何も悪いことしてないじゃん！

彰斗

それに、泣かないでよ

明莉

………あたし

明莉

琉唯くんのために何も出来ないのが

明莉

悔しい………

駿

！…………

中学生の駿

…………………

中学生の彰斗

いやー、今日も無視されちまったなー

中学生の彰斗

明日も誘ってみよー！

中学生の駿

ごめん

中学生の彰斗

！…………

中学生の彰斗

え？

中学生の駿

ごめん、本当に、ごめん

中学生の彰斗

は？いや、なにが……

中学生の駿

俺、最近琉唯に全然話しかけられてないんだ

中学生の駿

怖いんだ、琉唯との間が見えるのが

中学生の駿

すごく、怖い………

中学生の彰斗

！………………

中学生の駿

それと同時に

中学生の駿

悔しい気持ちで、埋め尽くされる

中学生の彰斗

悔しい……？

中学生の駿

俺…………

中学生の駿

琉唯のために何も出来てないことが

悔しい……

駿

…………………

彰斗

それ………

明莉

！………

彰斗

昔駿も同じこと言ってた

駿

え…………

彰斗

俺らこういうの初めてじゃないんだ

彰斗

小学生の頃、1回仲直りしたんだけど

彰斗

中2の時また、みたいなことあって

明莉

…………そうなの？

駿

………うん

駿

だから、明莉ちゃんの悔しさ

駿

分かるよ

駿

自分の情けなさだとか、弱いところが全部見えてくるよね

明莉

………うん

駿

でもそれは、明莉ちゃんだけじゃないよ

駿

きっと、ここにいるみんな

駿

そうだと思う

駿

僕だってそう、何かを変えたいと思っていても

駿

その1歩が、中々出なくて

駿

辛いよね、すごく

明莉

駿くん…………

雫

明莉

！…………

雫

明莉には言わない方がいいって

雫

勝手に思って、言ってなかったことがあるの

明莉

え………？

桃叶

私達、1度だけ離れてしまった時があったの、覚えてる？

明莉

………うん

明莉

く、撫子ちゃんのだよね

彰斗

(く……？)

桃叶

うん、その時

桃叶

私どうしたらいいか全然分からなかったの

桃叶

考えれば考えるほど、焦ってしまって

桃叶

行き過ぎてしまうことが何度もあった

雫

でも、その行き過ぎた道を

雫

正しい道に治してくれたのは

雫

琉唯くんだったの

明莉

！…………

明莉

え……？

雫

私、なぜか明莉のことになるとすごく頭に血がのぼって

雫

言ったらダメって思ってることも、自然と言葉に出て

雫

明莉のことも、琉唯くんのことも傷つけた時があった

雫

すごく後悔した

雫

『またやっちゃった』って、でもそんなことを酷いことをしたのに

雫

琉唯くんは、言ってくれたの

雫

『明莉に何があったのか』

どんな気持ちで過ごしていたか

雫

『知ろうとした？』って、『知りたいと思った？』って

明莉

………………

雫

その時、私本当に何も出来てなかったんだなって

雫

明莉とまた仲良くなりたいっていう想いだけで動いてたんだなって

明莉

雫ちゃん…………

桃叶

………私もね、琉唯くんに教えてもらったことがあるの

明莉

桃叶ちゃんも？

桃叶

………うん

桃叶

私ね、どうしても分からなかったの。琉唯くんみたいに

桃叶

人を知ることが出来るのか

桃叶

その時、琉唯くんが言ってくれたの

桃叶

『明莉ちゃんを心の底から好きで、大好きで』

もっと隣に寄り添いたい

桃叶

『って、思える人がいるなら知ることも出来るんじゃないの？』って

明莉

っ…………！

桃叶

私、その時思ったの

桃叶

あなたの、明莉ちゃんの

桃叶

心に本当に触れたいって

明莉

！…………

明莉

あたしの、心に……？

桃叶

うん

桃叶

心の底から好きで、大好きな

桃叶

明莉ちゃん自身を、もっと沢山知りたいって

雫

こんなことを思ったのは、全部琉唯くんのおかげなの

雫

琉唯くんがいたからこそ、私達は一緒にいる

桃叶

明莉ちゃん、記憶なんて今はいいの

桃叶

明莉ちゃんが今琉唯くんにしたいこと、あるでしょ？

明莉

…………琉唯くんが、今まで過ごしてきた、気持ちを

明莉

改めて、ちゃんと知りたい

明莉

1度離れた彼の、琉唯くんの隣に、寄り添いたい………！

雫

…………うん

桃叶

それでこそ、明莉ちゃんだわ

明莉

…………うん

駿

明莉ちゃん

明莉

！…………

駿

琉唯のこと、任せてもいい？

明莉

！…………

明莉

う、うん

彰斗

あいつ、めんどくさいけど

彰斗

めっちゃ良い奴だから！

明莉

………うん、知ってるよ

明莉

だって沢山、"あそこ"で

明莉

知ったから！

ﾀﾞｯ !!!

明莉

(あたしの中の残りの1ピースが)

明莉

(やっと、見つかった)

ありがとな、仲乃

明莉

(琉唯くん)

似た者同士だろ？

明莉

(秋宮琉唯くん)

俺のことを、気持ちを知って欲しい！

明莉

(あたしにとって)

ずっと隣にいるよ

明莉

(隣で寄り添いあった)

また、屋上で

明莉

(似た者同士………！)

ｶﾞﾁｬ

琉唯

……………久しぶりだね

琉唯

仲乃

明莉

琉唯くん…………

琉唯

…………何しに来たのさ

琉唯

分かんないくせに

明莉

………琉唯くん

琉唯

なに？

明莉

ごめんなさい………！

琉唯

………は？

明莉

あたし、琉唯くんの気持ち全然分かってなかった

明莉

琉唯くんとの"約束"

琉唯

！…………

明莉

破っちゃった……

琉唯

え、お前………

琉唯

………………

明莉

…………あたし

明莉

琉唯くんのことすごいなって、思ったの

琉唯

え？

明莉

桃叶ちゃんと雫ちゃんから聞いたの

明莉

あたし達3人がまた繋がったきっかけのこと

琉唯

！……………

明莉

すごいって思った同時に、嬉しい気持ちにもなったの

明莉

琉唯くんが、"あたしの"ために

明莉

その言葉を言ってくれたんだって

琉唯

…………仲乃の方が

琉唯

何倍もすごいよ

明莉

え……？

琉唯

俺、ずっと怖かったんだ

琉唯

明莉ちゃんは俺のことを覚えていなくて

琉唯

関係も、0から始まってて

琉唯

きっと、俺が本当のこと言ったら

琉唯

明莉ちゃんは"謝る"から

明莉

！……………

琉唯

全然前に進めなくて、こんなになっちゃって

琉唯

………俺は、弱くて、情けないやつだよ

琉唯

すごくなんかない

明莉

……………あたしの知ってる琉唯くんは

琉唯

え………？

明莉

ずっと前を見てて、挫けそうになったとしても全然諦めなくて

明莉

強くて、かっこいいやつだよ

琉唯

！…………………

明莉

きっと、琉唯くんが知ってる思い出と

明莉

あたしの知ってる思い出は、少し違うかもしれない

明莉

だけどね、昔も今もずっと覚えてることがあるの

琉唯

…………………

明莉

"君を好きになった瞬間"

琉唯

！……………

君と出会ってから

あたしの世界は色づいた

何もなかった帰り道

琉唯くんと笑った帰り道

静かな屋上

琉唯くんと沢山お喋りした屋上

みんなの公園

あたし達を繋いでくれた公園

明莉

あたしの思い出は

明莉

あたしが思っている以上に、沢山あって

明莉

沢山色づいていった

明莉

琉唯くんはもっと、自分を褒めるべきだよ

明莉

褒めないと、暗くて底の見えない暗い世界に

明莉

落っこちちゃうよ

琉唯

…………俺は、きっと今も、これからも

琉唯

自分を好きになることは出来ないし、この世界を好きになることも出来ない

琉唯

落っこちた方が楽だって思う時だってきっとある

俺はずっと

諦めてきた

誰かと関わることを

恐れていたから

自分のしたことで

誰かが傷つくなら

最初から

琉唯

関わらなくていいって

琉唯

思ってた

琉唯

…………だけど、変わりたい気持ちの方が大きかったから

琉唯

君をもっと好きなりたくて仕方なかったから…………

明莉

！…………………

琉唯

諦めたくないし、もう恐れたくない

琉唯

沢山関わっていきたい

琉唯

……………これって、変かな？

明莉

…………ううん

明莉

変じゃない！

明莉

全然、変じゃないよ………ｯ！

琉唯

！？え、ちょ

琉唯

なんで泣いてんの！？

明莉

嬉しいんだよバカー！！！！！

琉唯

うるっさ！

明莉

…………琉唯くん

琉唯

え？

明莉

あたしのこと、もっと沢山好きになって？

明莉

あたしも、琉唯くんのこともっと好きになるから！

琉唯

…………はは、それ

琉唯

新しい"約束"？

明莉

うん、約束！

琉唯

次は破んなよ

明莉

琉唯くんこそ

明莉

次破ったら琉唯くんのこと嫌いになる！

琉唯

…………明莉

明莉

！え………？

琉唯

俺と、付き合ってくれませんか？

明莉

！！……………

明莉

こんなあたしで良ければ、是非

彰斗

…………ほんと、明莉ちゃんってすごいな

駿

うん、ほんとにね

桃叶

…………教室戻りましょうか

雫

そうね

雫

今は

似た者同士の約束の時間ね

おまけ

明莉

さっきのみんな聞いてたでしょ

彰斗

え！？なんで知ってんの！？

明莉

やっぱり！

彰斗

あっ…………

琉唯

え、お前ら全部聞いてたの？

彰斗

いや流石に全部は聞いてねぇよ！

彰斗

1部1部！

雫

全部言うのね………

駿

(そういえば)

桃叶

明莉ちゃんｺｯﾁｺｯﾁ

明莉

？なぁに？

桃叶

明莉ちゃんの見ている景色は

桃叶

今どんな感じ？

明莉

！あたしの、今見ている景色は……

彰斗

いや〜、ごめんって

雫

飴で許してくれない？

琉唯

もしかして俺5歳児に見えてる？

彰斗

ぶははは！5歳児て！！

ﾄﾞｶッ

彰斗

うにゃぁぁぁ〜〜…………

雫

私別に5歳児とか思ってないからね？

明莉

……………嘘みたいに

明莉

カラフルで、透き通ってて綺麗で

明莉

とっても素敵な景色！

桃叶

…………うん

桃叶

私はそんな明莉ちゃんの景色好きよ

桃叶

どんな景色でもね

明莉

……………うん！

駿

(そういえば明莉ちゃんって人の気配感じれる人だったな)

君を好きになった瞬間。はまだまだ続きます

是非最後までお付き合いください

君を好きになった瞬間。

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わんぽち

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