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ルユイアでの活動は、ぜルト…俺にとって、ただ楽しかった。

仕事では功績を伸ばし、暇な時は仲間をからかうのが俺の毎日。

稀にシヴァのトコへ遊びに行き、仕事の手伝いもしている。

…そんな日を重ねた、ある日のコトだった。

イービル

…創造神が、消えた?

シヴァの家から帰ってきた時、開口一番に創造神のことを口にした。

ゼルト

…あまり詳しいことは知らんが…

ゼルト

神々がやけに慌ててたコトを…シヴァに言ったら…

ファルケ

…創造神が消えた、と言われたのか

ゼルト

うん

イービル

それは……何と言えば良いか…

ファルケ

創造神が消えて、ソッチの世界は大丈夫なのか?

ゼルト

大丈夫なワケねぇよ…

イービル

だ、だよな…

イービル

暫く、ぜルトは自分の世界に帰ったらどうだ…?

ゼルト

やだよ

ファルケ

……創造神を探すのは、人手が多い方が良いのでは?

ゼルト

…こっちにも、色々事情があんのー

ゼルト

創造神に会ったこと無い俺が、チカラになれることはねぇよ

ゼルト

先ず、堕天使は創造神の領域に行けねぇしな

イービル

…なるほど…

ファルケ

…創造神が消えると、お前の世界はどうなるのだ?

ゼルト

詳しいことは知らねーけど…

ゼルト

…確か、世界が良くない方向に行くんだってさ

イービル

良くない…?

ゼルト

創造神は、世界を管理してるからな

ゼルト

その創造神が消えちまえば…

ゼルト

良くて世界が壊れて、悪いと世界が没化?するらしい

イービル

没化?世界が終わるってことか?

ゼルト

ゼルト

んー……

ゼルト

世界の断片が宇宙に吹っ飛んで、他の世界に影響を及ぼす…ってのは聞いたぞ

ファルケ

…世界が壊れるのとは違うのか?

ゼルト

世界が壊れる場合は、完全に消滅すんのよ。それ以外に影響は無い

ゼルト

だが、没化は…世界が忘れられるのを拒んで、他の世界へ断片を残す。

イービル

わ、忘れられる?

ゼルト

こ、こう………なんて言えば良いかな…

ゼルト

生物って、二回死ぬんだろ?最初は肉体的に、最後は完全に忘れられる形で…

ゼルト

その最後を、世界が拒んで…周りの世界に断片を落とす。

イービル

待て待て。世界って生きてるのか?

ゼルト

さぁ?

ゼルト

それは創造神にしかわかんねーよ

イービル

そういう物なのか…

ファルケ

他の世界に影響を及ぼすと言っていたが、具体的には…?

ゼルト

没化した世界の象徴が、影響を及ぼすんだよ。

ゼルト

…たとえば、大きな怪物の居る世界が没化したら…

ゼルト

周囲の世界に、急にその怪物が…大量発生する。

ゼルト

実際に会ったことは、水がマグマになったり、月や太陽が無くなったり、逆に月や太陽が増殖したり、酸素が無くなることもあった

イービル

待て待て待て、わりと大規模じゃないか?

ゼルト

まぁ……うん。

ゼルト

没世界の断片を受け取った世界は、大体滅んでるな。

イービル

相当ヤバイじゃないか!?

ゼルト

そうだな…

ゼルト

一応、没化の断片を、他の世界の創造神…とか、管理者が集めることは可能だ。

ゼルト

一つでも取り逃したら、一瞬にして自分の世界が滅ぶがな

イービル

滅ぶ…

ファルケ

…滅ばない場合は?あるのか?

ゼルト

ゼルト

没化の破片を上手く取り込んで、その世界が存続している…とかは、聞いた。

イービル

取り込む…

ゼルト

怪物のいる世界なら…冒険者が産まれたり、酸素が無ければ宇宙服、太陽が増えれば星の引っ越し…とかな

ファルケ

…元からあった、世界の要素は…?

ゼルト

見てきたワケじゃないから、何とも言えん。

ゼルト

……想像でしかないが、多分チグハグなのかもな。

イービル

チグハグ…

そこまで話していると、飲み物を飲みたくなってきた

ゼルト

…なー。水ねぇ?喉渇いた。

イービル

水か…持ってこようか?

ゼルト

お、良いの?

イービル

まぁ……仲間の疲れは取りたいしな

俺は、少し驚いた

ゼルト

……俺、そんな疲れてるように見える?

イービル

あぁ。とりあえず、今日は拠点で休んでいてくれ

ゼルト

う、うーん………それが…

俺は、シヴァに言われたことを話した

イービル

…夜、シヴァに会わないと行けないのか?

ゼルト

あぁ。クナロスの空間で集合、誰にも聞かれたらいけない…と

ファルケ

ならば、我らが行くのはダメか?

ゼルト

…多分、ダメだろうな

ゼルト

シヴァ、マジで真剣だった。

イービル

なるほど……

イービル

なら、夜になるまで、ここでゆっくりしていけ。

ゼルト

わーったよ。

そして、俺達は、夜になるまで他愛もない話しをした

…ふと。二人が、俺の十字架に紐を慎重に通し、ネックレス?みたいな感じにしてくれたコトを思い出した。

ずっと持っていると手が疲れるから、嬉しかったのをよく覚えている

…時は経ち。 ぜルトはシヴァと待ち合わせの場に来た。

ゼルト

シヴァ?来たぞー。

俺は暫く見回して、シヴァの姿が見えた シヴァ以外にも、誰かがもう一人居る。

シヴァ

あ、来ましたね…!

俺はシヴァに駆け寄り、もう一人を見た。

シヴァ

…その方は、ベルさんですよ。
覚えてますか?

ゼルト

え!?

ベル

覚えてるー?

ゼルト

覚えてるけど……格好が、大分変わってないか?

ベル

そうなるよね〜

シヴァ

いめちぇん?とのことで…

ベル

気分転換、大事!

ゼルト

そ、それはそうだな…

ベル

あはは〜

ゼルト

………え、えっと。

俺は、シヴァ達の目を見つめ返す

ゼルト

そんな話を、しに来たワケじゃないだろ?

シヴァ

まぁ、そうですね。

ベル

お話しに来たんだよ。
良報か悲報か、考えは任せるけど

ゼルト

…話って?

シヴァ

ベル

この世界の没化が、明日、始まる。

ゼルト

……

一瞬、ベルが何を言ったのか、わからなかった。

ゼルト

………創造神は

ベル

まだ見つかってないよ

ゼルト

…速すぎないか?

ベル

…それは、僕も思ってる。

ベル

ここまで速いのは、多分……

ベル

もう、創造神が…

シヴァ

ベルさん。創造神は生きてます

シヴァに睨まれていたコトにベルが気付き、ベルは気まずそうにシヴァを見返す

ベル

もう、そうとしか考えられないんだよ

ベル

創造神が消えてないと、こんなに速く没化は進まない

シヴァ

…それ、は………

シヴァ

シヴァ

…もしかしたら、創造神に何か起きて、世界を支えれなくなったのかも…

シヴァ

す、すぐ、戻ってくる…!消えては、無いと…

ベル

何か起きたって、どんなの?
創造神が世界を捨てたってことかな?

シヴァ

創造神が、そんなことをするワケ…

ベル

本当に?
創造神は君達を徹底的に淘汰したのに、信じれるの?

シヴァ

………

ベルの声に、怒りが混じっている

ゼルト

…母さん…

ベルは、自分を落ち着かせるように深呼吸を行った。

ベル

…僕も君も、色々と、言いたいことはあるだろうけど…

ベル

先ずは、目の前のことを対処しようね

シヴァ

…そうですね。

ゼルト

対処法はあるのか?

ベル

話してなかったっけ?

ベル

対処法、あるにはあるよ

ベル

……神々は嫌がるだろうけど

ゼルト

どんな方法だ?

ベル

世界を作り直して、管理人を変える。

ゼルト

…それ、今この世界に居る奴は?

ベル

死ぬよ。

ベル

一桁単位の数なら、命拾いするかもしれないけどね

ゼルト

シヴァ

シヴァ

……ベルさんいわく。

ゼルト

シヴァ

この世界を破壊・創造した存在が、死ぬ可能性は…ほぼ無いのだそうです

ゼルト

………

シヴァ

ゼルト。貴方がやりなさい

ゼルト

理解が遅れてしまった。

ゼルト

………それ、つまり。

シヴァ

…………

ベル

シヴァは、死ぬことになる。多分ね

ゼルト

じゃ、じゃあ、皆で世界を創造すれば…

ベル

ダメだね。創造神が多数存在しちゃいけない

ゼルト

………創造神は、何人までだ?

ベル

一人……

ベル

僕は、ゼルトに世界の創り方を教えるよ

ベル

僕の、新しい友達?は凄いんだ…
僕も知識だけは、ある。

ゼルト

……え、じゃあ、お前も?

ベル

まぁ、死ぬんじゃない?

ベル

ベル

安心してよ。

ベル

死んでも、その世界に転生することは可能だから

ベル

魂が消滅する可能性なんて…ほぼ、無いよ。

ゼルト

…ほぼ。

ベル

凄く低確率だからねぇ。あまり気にしなくて良い。

ベル

…まぁ、転生後に死ぬ可能性もあるけど…

ベル

ベル

僕らは、覚悟が決まってるんだ。
君も腹をくくってね

ゼルト

………

ベルとシヴァに見つめられると、頷くしか選択肢が無かった。

シヴァ

………では、ぜルト。今日は私の家でゆっくりしてください。

シヴァ

ベルさんも、どうですか?

ベル

…うん、お邪魔しようかな。

ゼルト

イービル達には、何も言わないのか?

ベルは、一呼吸置いて、言った。

ベル

…言えるわけ、無いよ。

ベル

そういう君は?

ゼルト

……俺も、言えん

ベル

じゃあ、シヴァの家で色んな話でもしよっか。

ベル

あぁ…その前に、計画をまとめるよ

ベル

忘れられたら困るからね

ゼルト

お、おう…

ベル

明日の昼。没化が始まる五分前に…世界を破壊する。

ゼルト

破壊した時、ベルがその場で創造のやり方を教えてくれる…

ゼルト

今から教えてもらうことは、無理なのか?

ベル

…ごめんね。それは、ダメなんだ。

ベル

反射で作ってもらわないと、困るから。

ゼルト

……そ、そういう物なのか…?

ベル

そーゆー物なの!

シヴァ

復習?は終わりましたかね?

ベル

うん。多分ね〜

ゼルト

終わったぞ

ベル

まぁ、明日の朝、また復習するけどね?

ゼルト

シヴァ

あはは…まぁ、今日はちゃんと休んでくださいね〜?

ベル

はーい!

そして、俺達はシヴァの家に泊まり…

暫く話し、夜になって…

それぞれ思考を巡らせながら、久し振に三人で眠った。

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