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図書館で抱いた恋

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図書館で抱いた恋

1 - 図書館で抱いた恋

♥

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2021年10月03日

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秋の夕暮れ、日当たりのよい席に座って 10冊以上もある本を机の上に置く。

どれも青春物語のものばかり。 それをぺらぺらとめくる。

それを見ながら、頭を抱える。

ライ

んー。
どんな感じで書けばいいのかな...。

「青春」その意味を分かっていない私は、 青春物語を少しでも見てコツをつかむ。

小説を書く私にとって、 「青春物語」というものは憧れだった。

それがどうしても書けなくて、 今迷っているところだ。

ライ

...青春って...何なんだろうな...。

そう考えながら、 本をぺらぺらと読んでいた。

すると、ガチャリと図書室のドアが開く。

ライ

...だ...誰...?

あれ?ライまだ帰ってなかったの?

ライ

凪先輩!

凪先輩は私の委員会の先輩で、 いつも優しくしてくれる。

どうしたのこんなところで。

ライ

凪先輩そこどうしたんですか?

俺は忘れ物してさ、
取りに来たんだ。

ライ

そうなんですか...。

ライは何してんの?

ライ

それは!あの!その...。

めっちゃ本あさってるじゃん...。

ライ

...。

何見てるの?

ライ

...。

男子に打ち明けるのは今までずっと怖かった。 でも...凪先輩になら...。

ライ

私...小説家を目指してるんです...
だから...「青春物語」を書くために
ちょっと読んでたんです...。

へー、いい夢じゃん。

ライ

へっ⁉

俺は応援するよ。
ライのこと。

ライ

え...?

小説家ってさ、
なんかかっこいいじゃん?
お話って書くの難しいしさ、
俺はあんまり書けないタイプだから、
ライのこと憧れかもな。

ライ

そんな!趣味で書いてるだけですし!

それでもさ、自分が好きなことをそこまでやれるのって
凄いと思うよ。

ライ

...。

初めてそんなこと言われた私は、 びっくりしてしまった。

ライ

...。

また出来たら俺に見せてよ。

ライ

え!?いやそんな...人に見せるものじゃ...。

いいでしょ?俺は見たいの。

ライ

...いいですよ。

ほんと!ありがと!

ライ

今度、図書館にも行って本を探そうと思うんですけど、
凪先輩も一緒に行きます?

いいの!?

ライ

凪先輩は特別ですよ。

やった!いつの予定?

ライ

明日です...けど...
大丈夫ですか?

全然大丈夫!
むしろ暇だったから!

ライ

そうですか。

ライお待たせー!

ライ

全然待ってないですよ。

なんか書いた小説持ってきてくれた?

ライ

あ、はい。

よっしゃ!

ライ

そんなに見たいんですか?

もちろん!
後輩の書いた小説だよ?

ライ

...。

どうしてだろう。

どうしてこんなに、

ドキドキするんだろう。

ライ

凪先輩、ここでは静かにしてくださいね。

分かってる。

凪先輩は席に座り 私が書いた小説を集中して読んでいる。

少し緊張しながらも、私の探してる本を探す。

ライ

えっと、確かここに...。

調べた本を探しながらも 凪先輩のことがすごく気になる。

ライ

(めちゃめちゃ読み込んでる...。
 そんなに気になるものなのかな...。)

ライ

(あ、あった。)

ほしかった本を手に取り、 凪先輩の隣に座る。

私が隣に座っても 凪先輩は気づかずに黙々と読んでいる。

ライ

...。

私もそんなことは気にせずに 見つけた本を開き読み始める。

青春というものは、 難しいことが私にはよくわかる。

頭を抱えながら読み進める。

暗くなり始めて、 帰ろうという話になった。

凪先輩ともっと一緒に居たかったが、 時間も時間だ。

ライ

いやー、だいぶ勉強になりました!
凪先輩ついてきてくれてありがとうございます!

いやいや!
俺もライの小説見れてよかったよ!
すごくおもしろかった!

ライ

じゃ、また月曜学校で!

ライ

はい!また月曜日!

私は凪先輩に手を振って、その場を去った。

月曜日、私は小説を書いていた。

凪先輩に褒めてもらったのが嬉しくて、 何だか...頑張れる気がして...。

でも、どうしてなんだろう。

凪先輩に、

少し恋心を抱いてしまった。

ざわざわしている図書館の中、

夕方なのにもかかわらず、 人がまだたくさんいる。

私は目的の小説を借りて帰るつもりだった。

ふと目に映ったのは、 本を読んでる凪先輩だった。

その隣には、話しかけている女性がいた。

私は、小説を探す手を止めてしまった。

すごくきれいで、 大人しい感じの女性だった。

凪先輩に似合っている...。 とてもきれいな女性...。

凪先輩は... あんな人が好きなんだ...。

少しショックを受けながら、 私は目的の小説を見つけ、 その場を去った。

夕方の日がちらちらと照るころ、 私は頭を抱えながら一枚の紙を見つめる。

その内容は、

将来の夢について

小説家の夢があるなんて、 凪先輩以外に言ったこともないから、 書くのが怖かった。

ライ

ん~。どうしよっかな...。

でも今日は急がないといけない。

凪先輩に、屋上に呼ばれているから。

ライ

やっば。時間だ。

私はカバンに荷物を詰めて、 凪先輩のいる屋上へ向かった。

ライ

多分...続きがあるんだと思う。

ライ

じゃ、バイライ。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー

続き、見たいー!! いや,良き!

ユーザー

続きみたいー! 好きすぎてやばい(?)

ユーザー

かみ

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