テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

【第一章】WT色に染まりたかった。

第5話 - #5 WT色に染まりたかった。

176

2021年11月04日

#実況者

#ワイテルズ

#連載

ミッドナイト@

柑無

……あれ？

柑無

今日の学校の夢

柑無

なんか、、何だろ

柑無

…すごく安心する

柑無

暖かいし

柑無

…それなのに

柑無

なんでこんなに寂しいの？

哀夏

…柑無ちゃん

柑無

……っ！

柑無

あ、あい…か

哀歌は私のことを気にかけていた。唯一少しだけ信頼できる友人だった。

哀夏

柑無ちゃん、

哀夏

屋上から飛び降りたんだって？

哀夏

で、今は意識が戻らなくて

哀夏

点滴生活って？

柑無

え……っ

柑無

どうして……

哀夏

柑無ちゃん、私だけは

哀夏

私だけは貴女を見捨てたりしない

哀夏

だから、脳死で夢の中でしか生きれないなんて、、

哀夏

そんなのやだよ…！

哀夏

そんな悲しい事言わないで…っ

柑無

……っ

柑無

哀歌には分からないでしょ

柑無

私は何のために生まれてきたのかさえ解らないのに

哀夏

違う！柑無ちゃんは私よりWTの色に染まることを選ぶの！？

哀夏

私と友達として、

哀夏

これからもずっと一緒にいようよ！

哀夏

ねぇ、お願いだから、

哀夏

生きてよ……！！

柑無

……そんなの私の勝手でしょ

スマイル

そんな訳ないだろ

柑無

……！！

スマイル

自分が脳死になった後、

スマイル

大切な人が悲しむ事も考えられないなら

スマイル

お前なんてとっとと死んでしまえばよかったんだよ

柑無

…っ！

柑無

な……っ

スマイル

違うか？

スマイル

大体、お前は自分の事を理解する奴がそばに居たらいいのか？

スマイル

そんな生温い世界で本当に幸せか？

柑無

…っ、な、何を…

スマイル

違うだろ

スマイル

理解できない奴ら同士で生きて

スマイル

傷つけ合いながら

スマイル

それでも生きてくんだ

スマイル

いいか？

スマイル

お前はな、

スマイル

甘えてんだよ

柑無

甘えて……っ

スマイル

…ふぅ

スマイル

申し遅れたな

スマイル

スマイルだ

スマイル

脳死のシステムには

スマイル

中立派と言っておこうか

スマイル

以後お見知りおきを

柑無

…っ、スマイルさん

スマイル

ん？

柑無

私は……

柑無

甘えてません

スマイル

ほう

柑無

私、

柑無

じゃなきゃ私、

柑無

何のために飛び降りたんですか？

スマイル

…。

スマイル

何の為に生まれてきた？

柑無

……！

スマイル

今まで出会ったWTの一人一人に惑わされて

スマイル

自分の意志も決められないで

スマイル

前の世界を思い出しては

スマイル

意地汚く居座り続ける

スマイル

本当にお前、

スマイル

何の為に生まれてきた？

柑無

…っ

スマイル

考えろ

スマイル

よく、考えろ

スマイル

自分で考えろ

スマイル

自分の意志で

スマイル

ここで答えを出せ

柑無

え？今、ですか

スマイル

俺に、色を与えて欲しいか

スマイル

それとも……

柑無

「元の世界に帰るか」

スマイル

…そうだ

スマイル

そして、答えが出た時

スマイル

俺がお前を手伝おう

柑無

(手伝おう…って)

柑無

(……。)

哀夏

"…大丈夫だよ"

哀夏

"怖くないよ"

哀夏

"ほら"

哀夏

＂帰ってきて……＂

きんとき

＂俺らは君を守りたいだけなんだ＂

きんとき

＂許してくれ＂

哀夏

＂何も出来ない私を許して＂

柑無

…スマイルさん

スマイル

答えが出たか？

柑無

私……

柑無

…私は

柑無

元の世界に帰ります

スマイル

…そうか

スマイル

じゃあ俺が帰らせてやる

スマイル

まぁ、あと1日必要だけどな

柑無

どうすれば帰れるんですか？

スマイル

……

スマイル

こうするんだよ

柑無

……！

スマイルさんが私の点滴にパッと手を伸ばした。

その手には、ハサミが握られていた。

スマイル

お前は"コイツ"に縛られてるんだ

柑無

何…するんですか！？

柑無

これが無いと私は……

スマイル

元の世界に帰るんじゃないのかよ？

柑無

……っ

柑無

…

そして、水色、赤、緑、青の煌びやかな光たちが、点滴から弾けて消えた。

まるで花火のように、点滴は切れた。

柑無

……！

スマイル

…切れたな………

柑無

…私は

柑無

私は……自分の選択が出来たんでしょうか…………

スマイル

さあな

スマイル

じゃ、俺はもう行くとするかな

柑無

……

柑無

(これは…私の選択)

柑無

(私はもう…誰にも染まれない)

柑無

(WT色に染まりたかった…)

柑無

(いや)

柑無

(WT色に…染まれなかった)

スマイル

……

スマイル

…ﾌｯ

柑無

(…え？)

柑無

(今、スマイルさん笑って…)

だんだんと視界が白く霞んでいったが、

意識を手放す間際に、小さく笑うスマイルさんが見えた。

もちろん気のせいかも知れないけど。

To be continued…

【第一章】WT色に染まりたかった。

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

176

5件

スマイルカッコいいぃぃぃぃぃ！！(((((殴

ミッドナイト@

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

【第一章】WT色に染まりたかった。

第5話 - #5 WT色に染まりたかった。

作者の他の作品すべて見る

#実況者の新着小説
一覧

関連するタグ

【第一章】WT色に染まりたかった。

第5話 - #5 WT色に染まりたかった。

作者の他の作品すべて見る

#実況者の新着小説一覧

関連するタグ

#実況者の新着小説
一覧