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その日は玲が珍しく一人で外に でた日だった
玲
頼まれていたカイトのを済ませ 玲は六本木の街を歩いていた
梵天に来てから、外を一人で歩くことにも 少しずつ慣れてきた
以前なら、男性とすれ違うだけでも 緊張していた
それでも−−
玲
礼は小さく呟いた
そのとき
玲
前方から歩いていた男性が、 玲の方にぶつかった
モブ
モブ
玲
その声
似ていた
昔、玲をからかっていた男子の声に
玲
モブ
男が一歩近づく
玲の呼吸が乱れ始めた
玲
モブ
玲
頭のなかに昔の記憶が蘇る
怖い…
逃げなきゃ
でも、足が動かない
玲
玲はその場にしゃがみ込んだ
その瞬間
三途
聞き慣れた声
玲が顔を上げる
そこには三途がいた
玲
三途は玲の様子を見て、 すぐに状況を察した
三途
モブ
三途
男が去る
三途は玲の前にしゃがむ
けれど、手は伸ばさない
三途
玲
三途
玲は震えながら三途を見る
三途
玲
三途
三途の声はいつもより低く、静かだった
三途
玲
三途
玲
三途
玲
三途
玲
そして少し迷ったあと−−
三途の服の袖を、ほんの少しだけ 掴んだ
三途
玲
玲は顔を伏せた
玲
三途
三途
その声は少しだけ優しかった
コメント
1件
読ませていただきました……第7話、とても良かったです。 玲さんが一人で外に出られるようになった成長と、それでも突然過去の記憶が蘇ってしまうもどかしさが、細かい心情と動作で丁寧に描かれていて切なかったです。特に「手は伸ばさない」で玲さんのペースを尊重する三途さんの距離感が本当に優しくて。最後に袖を掴む玲さんと「好きにしろ」の少し優しい声、ここでじんと来ました。お互いがお互いを少しずつ信じている感じが伝わってくる、素敵なエピソードでした🌷