主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
〜♪ おはようまた今日が始まったね おやすみを言うまでのs…
元貴
今日も忙しいし早く支度しないと…
とりあえずリビング行こ…
ガチャっ
涼架
滉斗
元貴
元貴
元貴
元貴
滉斗
元貴
涼架
涼架
滉斗
元貴
滉斗
元貴
涼架
元貴
滉斗
涼架
元貴
滉斗
元貴
涼架
滉斗
元貴
元貴
なんで声が出ないんだろう。
特に昨日なにをしたとかないのに。
いつも通りの日だったのに。
なんで急に。
コンコン
元貴
滉斗
ガチャ
滉斗
元貴
滉斗
元貴
滉斗
滉斗
元貴
滉斗
滉斗
滉斗
滉斗
滉斗
元貴
滉斗
滉斗
パタン…
元貴
あれからどれくらい経ったんだろう。
生きてる心地がしない。
寂しい。
誰かに甘えたい。
見つけてほしい。
毎日プレッシャーとストレスで 積み重なったものが やっと自分の背中にのしかかってきたみたい。
耐えきれなかったのか。 僕の体は。
だから代わりに喉を差し出したのか。
心臓の次に大事な、
僕の個性とも言える喉を。
簡単に差し出したんだ。
…Xを見てみると、
トレンドはほぼ僕らのことで埋まってた
「大森元貴、喉を失う」
「Mrs. GREEN APPLE 1ヶ月間活動休止宣言」
「大森元貴 喉」
「大森元貴 声出なくなった」
そんなトレンドばっかりだった。
申し訳ない。と思いつつ 一つ一つの呟きを見る。
「大森元貴が声失ったらもう終わりじゃん笑」
「ミセス終わったな、笑」
「大森の歌が売れてただけなのに 喉失ったら終わりだろ笑」
「まぁ頑張った方なんじゃないの笑」
「取り柄無くなったね笑」
悲惨の言葉しかない。
でも否定できない部分はあった。
取り柄無くなった
それはそうかもしれない。
歌が取り柄でやっていたのに、 喉を失ったら元も子もない。
わかってる。
わかってるのに、
なんでこんなに悔しいんだろう。
あぁ、、いっそのこと。
この世から消えてしまえたらいいのに。
涼架
滉斗
涼架
滉斗
Xは悲惨な状況になっている。
Xだけじゃなく、ほとんどのSNSで 元貴の喉のことは広まっている。
もしかしたら明日急に治るかも。
そんなことはなんでもよかった。
ただ、世間から見た元貴の評判が下がっていく
それだけの現実が次々と押し寄せてきて
俺たちは暗闇の中に 引きずり込まれていきそうになっていた
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
俺たちが楽器を全く弾けなくなった時
お客さんや、スタッフさんが 絶望してる中
元貴は俺たちを 責めたり、貶したりするんじゃなくて。
ただ、無言で引っ張ってくれた。
そしたらいつの間にか また普段通り弾けるようになってた。
ほんとにあの頃の元貴には 感謝しかない
なのに。
俺たちは元貴が傷ついてる時は なにもしてあげれない
正確には、
してあげたいけど、 なにをするべきか分からない。
いつも通り明るく振る舞うのも違う。
慰めてあげるのも違う。
なにをしたらいいんだろう、
それを考えていると、 時間だけが過ぎていった。
元貴
出ろよ、、
出ろよ、!声、!!
コンコン
元貴
滉斗
ガチャ
元貴
滉斗
滉斗
元貴
なんで?なんで若井が謝るの?
滉斗
滉斗
元貴
なにもしなくていいんだよ。 若井も涼ちゃんもなにも悪くないでしょ、
滉斗
元貴
パタン…
元貴
…これ以上迷惑かけれない。
ガチャっ
涼架
涼架
滉斗
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
涼架
滉斗
ガタッ
滉斗
涼架
滉斗
涼架
この世からいなくなろう。
そう頭によぎったのはすぐだった。
僕はなにしろ行動にうつすのがはやいから
部屋の窓からにしようと思った
ここは3階だし下に柵もある。
なんとかこの世を去れそう。
ガタッ
元貴
思ったよりも大きい音が鳴ってしまった窓に対して少しびっくりしてから片足を窓枠にかけた。
ガチャっ
は、?
あ、
見つかっちゃった、
涼架
滉斗
来ないで!!!!
そう言うかのように僕は2人を睨みつけた
滉斗
元貴
もう僕は2人のそばにいちゃいけないの。
これ以上2人の人生のそばにいたら、
僕だけじゃなくてどんどん2人も暗闇に落ちてく。
それだけは嫌だ。
元貴
そう言おうとしても声は出ない。
わかってる。これも伝わらないんでしょ。
声がなければ、、 人とコミュニケーションはとれないんだから。
元貴
なんとか口パクで伝えようとする。
けど、2人には全く伝わらない。
出来ることなら、、 今すぐ2人に抱きつきたい。
2人には迷惑をかけたくない。
でも、、
誰よりも2人の事を愛してた。
そう口パクで伝え終わってから、 僕はそろそろいこうと思ってた。
そんな中、ずっと黙ってた涼ちゃんが 口を開いた
涼架
元貴
今更なんだよ。
涼架
元貴
涼架
…僕だってほんとは嫌だ。
できることなら、、 けど、そうするしかないんだ。
涼架
元貴
知ってるよ。そんなこと。
1人が泣いたらみんなで泣いて 1人が笑ったらみんなで笑って
だれも1人にならないようにしてきた。
涼架
元貴
…だってそうするしかない。
涼架
元貴
…そうだよ。 声を失って取り柄が無くなって、 声を失ってファンも失った。
涼架
元貴
なんで泣いてるの?
どうでもいいって何、、?
涼架
涼架
涼架
涼架
元貴
涼ちゃんが泣いてる…
若井も…我慢してるけど、 目に涙が溜まってる。
…あぁ、、僕…ここにいていいのか。
元貴
涼架
滉斗
…抱きしめたい。あの二人を
いつもみたいに。 3人で。
ギュッ
…ごめん。
心の中でそう呟いた。
2人は目から滝のように水を流してた
嬉しかった。
こんなにも想ってくれてるのが。
今日1日の中で初めて、 コミュニケーションがとれた気がした。
"私は私で居てもいいの?"
心で2人に聞いた
やっぱり声にしないと伝わらない。
だけど
なんとなく2人に
"いいよ"
そう言われた気がしたんだ。
その後僕は病院に行って診察を受けた
結果は
ストレス性失声症
ストレスからくる、 急に声が出なくなる病気らしい。
1ヶ月も休みを貰ったので
徐々に声は治っていった。
僕が声を出せなくなった日からの SNSはというと
批判があったのは初日だけで
その後はJAM'Sを主として、 みんな復活を待っていてくれてるらしい
今日はその復活日!
僕たちは今日も
みんなに曲を届けにいく
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
34件
泣いちゃいました…感動系弱いんですよ、これからも頑張ってください!
初コメ失礼します、、、! ほんっとこう言うやつ大好きすぎて…… よかったらこう言うのいっぱい作ってほしいです、!
辛い後のハッピーエンド大好きです!素敵な作品ありがとうございます😊