カチャリ、と玄関のドアが開く音がした。
🐱💗
ただいまー、黄、…って、いい匂い
キッチンから漂う香りにふわりと笑顔になる桃くん。
仕事で疲れていた体も、その香りに包まれると、
すっと力がぬけていくようだった。
キッチンに立つのは、エプロン姿の僕。
🐹💛
おかえりなさい、桃くん。手洗いうがいして、ご飯にしてください
そう言って振り返った僕の頬に、桃くんはそっとキスをした。
🐹💛
桃くん、なんで…!
🐱💗
なんでって、黄が可愛すぎるのが悪い。
🐱💗
今日も1日頑張ってよかった
桃くんは、僕の頭に顎を乗せて、後ろからぎゅっと抱きしめる。
🐹💛
重いです、桃くん…
🐱💗
んー、もうちょっとだけ。このままでいさせて
僕が作っている音がくつくつと音を立てる。
桃くんの腕の中で、僕の心臓がドキドキと高鳴った。
夕食後、二人でソファに並んで座り、他愛もない話をする。
桃くんが学校であった、生徒たちの話をしてくれる。
🐱💗
でさ、俺が冗談で『俺の今日の晩御飯は黄だよ』って言ったら、みんな真剣な顔で『先生、食べちゃだめです!』って言うんだよ
🐱💗
いや、食べないし!ばかか!
桃くんはそう言って、僕の頭を優しく撫でる。
🐹💛
…ぼくは食べてもいいですよ?
僕が小さく言うと、桃くんは目を丸くして、それから吹き出した。
🐱💗
やっぱ黄、おもしれーな笑
🐱💗
本当に可愛い
桃くんは僕をソファに押し倒し、そのまま上から顔を覗き込む。
🐹💛
…どうしたんですか?
🐱💗
いや…こうして黄を独り占めできるのが、幸せだなーって
僕の頬に手を添え、桃くんは優しくキスをした。
そのキスは、お互いの気持ちを確かめ合うように、
何度も、
何度も繰り返される。
🐱💗
ねぇ、黄。愛してる
桃くんの囁く声が、僕の鼓膜をくすぐった。
ぼくは、桃くんの首に腕をまわして、ぎゅっと抱きしめ返す。
🐹💛
僕も…愛してます…桃くん。
夜はまだ始まったばかり。
二人の愛しい時間は、静かに、
そしてゆっくりと流れていくのだった。