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こどものいばしょ

第26話 - マリーゴールドの仕事内容

2024年11月16日

#インスパイア作品

#ミステリー

まつぼっくり

次の日

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

今日から私もマリーゴールドか……。

悠馬君の言われた通りにマリーゴールドの仕事場所まで来た私はチラチラと周りを見る。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

(これってもう行っても大丈夫かな…？)

そう思っていると、前からえるちゃんがこちらへ向かって来た。

川原　える(かわはら　える)

もう1人のマリーゴールドって貴方だったのね。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

え、えるちゃん！？

川原　える(かわはら　える)

流石は双木詩乃。昇格が早いね、負けた。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

まぁ…私だからね…！

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

集まったな。お前らついて来い。

急に現れた悠馬君に私はびっくりした。えるちゃんと悠馬君が早歩きで行ってしまうので、置いていかれないように私も早歩きした。

薬の保管室

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

ここはまぁお前ら知ってると思うけど、薬を置いてる場所だ。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

あっ、見て！悪夢が見られる薬だって！

川原　える(かわはら　える)

笑う殺人鬼が追いかけてくる夢、シャトルランが終わらない夢、人喰い怪物に食べられる夢、テスト当日に筆箱を忘れる夢、世界に自分だけが残っている世界……などなど。悪夢のフルーコース…いいかも。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

よくねーよ！

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

この薬は、患者さん用だからお前らには使わせない。それに別に良い薬でもないしな。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

次は薬室だ。

薬室

そこは初めて入る部屋でとても広く、沢山のマリーゴールドが薬を混ぜたり記録を書いていたりしていた。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

ここは薬を作る部屋。実は、まだ奥にも部屋が続いてるんだ。でも1番凄いのは地下室だな。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

わ、私が一度入った部屋だね……。

川原　える(かわはら　える)

でも、最初ここ来たときは薬の保管場所で薬作ったりしてたよね。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

あのときは見学だからな。一様こんなことしてますよっていうのを分かりやすく見せる為に、場所を変えてただけだ。正しくはこの部屋で作ってるぞ。それに、ここのマリーゴールド達はみんな集中してるんだ。だから部外者が入られると邪魔なんだ。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

次は地下室だ。

薬の保管室

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

このエレベーターは偽の薬品棚の後ろに隠れてるから、この瓶を右に倒したらエレベーターが現れる。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

うわっ！凄い……でも私が来たときはそんなことしなくてもエレベーターはあったけど…。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

それは何かの不具合かなんかだな。

川原　える(かわはら　える)

エレベーターの扉が開かないけど、どうするの。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

マリーゴールド全員が持ってるカードを使うか、手で認証するか、暗証番号か。３つあるけど、俺は暗証番号だな。カードは無くしたからな。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

(な、無くした…。)

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

たまにこのエレベーターは不具合を起こすから、何かあったら言え。

エレベーター

中に入りドアが閉まる。悠馬君はボタンを押す。エレベーターは下に下がっていった。

川原　える(かわはら　える)

(エレベーターが下がるときふわっていう浮遊感が嫌。)

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

えるちゃん行くよー。

廊下

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

この部屋は全部実験室だ。数えきれない程あるから最初のうちは迷ったりするかもしれないが、慣れるから安心しろ。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

最初来たときも部屋の数が多くてびっくりしたけど、廊下も終わりがないくらい続いてるね……。

研究室

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

おい、ちょっと見学させてもいいか？

北東　隆(ほくとう　たかし)

びびびびびびっくりしたでやんす。びっくりして髪の毛取れちゃったでやんす。

川原　える(かわはら　える)

(びっくりし過ぎ……。)

北東　隆(ほくとう　たかし)

見学なら勿論してもらっても構わないでやんす！今から丁度薬を打つ予定でやんすからよく見ておくでやんすよ。

そう言って隆君は頑丈そうな扉を開けて、手に持っている注射器を実験体の首元にグサっと勢いよく刺した。実験体は体がピクピクしていたが他の変化は無かった。

北東　隆(ほくとう　たかし)

もしも何か実験体に体の変化などが見られたらこの実験ノートに書くでやんす。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

何かトラブルが起きた場合はこの赤いボタンを押せ。悪ふざけで押すんじゃないぞ。

悠馬君は私の方を見てきた。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

わ、私…！？

北東　隆(ほくとう　たかし)

ボタンを押すのは本当にまずいときに押すでやんす。例えば実験体が暴れたら麻酔薬を打つでやんす。

川原　える(かわはら　える)

実験体は死ぬ場合はあるんだよね？そのときは？

北東　隆(ほくとう　たかし)

死んだときはもう使い物にならないから処分するでやんす。けど、最終的に決めるのは上の指示でやんす。死体は焼却炉で燃やすからまた教えるでやんす。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

次行くか。

安らぎルーム

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

ここは安らぎルーム。まぁ…休憩室だな。

大きなソファには4人座っていて楽しく談笑している。ドリンクバーもあり種類が豊富だ。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

わ〜！アジサイやコスモスのときはこんな部屋無かったから、嬉しい！

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

とまぁ紹介はこんなもんだ。薬を作るのと実験体を研究する２つの役割がコスモスのときと同じようにあるがこれも1週間交代だ。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

次からは詩乃が薬を作って、えるが実験体を研究する。

双木　詩乃(ふたぎ　しの)

うん！

川原　える(かわはら　える)

分かった。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

それと言い忘れてたがたまにコスモスの子と患者さんに薬を打つのをやるんだが、今のお前らにはあまり関係ないな。

林道　悠馬(りんどう　ゆうま)

明日から遅れずに宜しくな。

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まつぼっくり

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