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蓮と伏黒は帰るため、廊下を歩いている
伏黒は前を歩く蓮の後ろ姿を静かに そして心配そうにみている
なぜなら先程の吐血を見てしまったからだ
そんな時、小さく蓮の咳が聞こえる
月鵺蓮
伏黒恵
伏黒恵
伏黒が蓮に手を伸ばそうとするが蓮はその手を振り払う。
だが何故かいつものような力が無かった。
それを感じた伏黒は違和感を覚えた
勢いはいつものように自分を拒絶する勢いなのにだ。
伏黒恵
伏黒がそう尋ねた直後…
蓮の身体が前のめりに倒れていく
伏黒恵
伏黒は咄嗟に蓮の刀を手から落とし、倒れていく蓮の体を抱きとめる。
蓮は冷や汗をかき気絶してしまっている
伏黒恵
伏黒がどれだけ大声で呼びかけても蓮からの返答はない。
危機感を覚えた伏黒は刀を肩に掛け、蓮を横抱きにして急いで補助監督の車まで急ぐ。
外に出ると伏黒は車の前に立つ補助監督に駆けていく。
補助監督
伏黒恵
補助監督
そういうと車に乗りこみ、急ぎ高専へと向かった。
高専領域内を駆けて硝子の所まで向かう伏黒
そして伏黒の腕の中で息をしづらそうにし、意識が途絶えたままの蓮。
伏黒は焦りながら硝子の元へ急ぐ。
伏黒は硝子の所へ辿り着くと、扉を思い切りあける
伏黒恵
家入硝子
家入硝子
伏黒恵
家入硝子
そう言われ、伏黒はベッドに蓮を横たわらせる。
伏黒恵
家入硝子
伏黒恵
家入硝子
硝子は蓮に点滴を打つなど治療をしながら話す。
伏黒恵
家入硝子
硝子の顔がみるみるおっかない顔になっていく。
伏黒恵
家入硝子
硝子は伏黒に悟られないよう誤魔化すように言う。
伏黒は少しの間沈黙を落としたがすぐに立ち上がる。
伏黒恵
家入硝子
会話が終わると伏黒は心配そうに蓮を見た後硝子に頭を下げ退出していく。
伏黒が居なくなってしばらくして硝子はベッドの隣の椅子に腰掛け、ため息を吐く
家入硝子
月鵺蓮
家入硝子
眠ったままの蓮に小さく囁き、部屋を出ていく。
部屋の扉を閉め、人の気配を感じた。
家入硝子
七海健人
家入硝子
七海健人
家入硝子
七海健人
そういうと七海は部屋へ入って行く。
これは走馬灯と呼ばれるものなのか、 それともただの夢なのかはわからない
だが見た事のある景色だった
蓮がキョロキョロと辺りを見渡すと、3つの人影が目に入る
血まみれで倒れた女性、
その女性を抱えている男性、
そして女性と男性の前で泣き崩れている5歳程の少女。
その3人は蓮がよく知っている人物達。
なぜなら、
母と父、それから自分自身なのだ
月鵺蓮
蓮母
蓮の母はそういうと息絶える
蓮(幼少期)
幼い蓮は泣きながら母を呼んでいる。
月鵺蓮
こちらの蓮も目尻に涙を浮かべている。
そんな時、急に浮遊感に襲われる。
月鵺蓮
蓮は自分の足元などをキョロキョロ見ている。
すると先の方で誰かが自分を呼ぶ声がする。
「「蓮」」
その声に蓮はハッと前を見る。
するとこちらの蓮を見ながら両親が微笑みながら名を呼んだ。
月鵺蓮
2人は優しい笑みを浮かべ「生きてね、愛してるよ」と口に出す。
月鵺蓮
そういう蓮を遮るように母が蓮の後ろへと指を指す。
蓮はその指を辿るように後ろを見る。
すると伏黒が静かに立っている。
月鵺蓮
蓮母
蓮母
蓮は浮遊感に飲まれるように落ちていく。
月鵺蓮
蓮は必死に手を伸ばす。
月鵺蓮
蓮は手を伸ばしたところで目が覚めた。
そこは何故か先程まで自分がいたビル内ではなく、見慣れた天井、高専だった。
七海健人
月鵺蓮
七海健人
月鵺蓮
家入硝子
今帰ってきた硝子が言う。
蓮はゆっくりと身体を起こす。
月鵺蓮
家入硝子
月鵺蓮
蓮は何か思うところがあったのか俯く。
家入硝子
月鵺蓮
七海健人
二人の会話を黙って静観していた七海が口を開く
家入硝子
硝子は座っている蓮を横にさせ、肩まで布団を掛けながら言う。
七海健人
七海は立ち上がり、蓮の頭を撫で、立ち去ろうとする。
月鵺蓮
七海健人
七海健人
七海は小さく口角を上げ、去っていく。
月鵺蓮
軽く目を見開いた蓮だが先程、 夢で見た母の言葉を思い出しながら何かを考える。
家入硝子
月鵺蓮
家入硝子
蓮はベッドの隣の棚の上に置かれた薬に目をやる。
蓮は薬を飲み終えるとまたゆっくりと目を瞑り眠りにつく。
この眠りの中の夢はどうか心休まるものであればいい…