桜の花びら散る頃に

授業が終わり、昼休みになった。 まだ2、3日しか学校に来ていないのに多くの生徒が友人がいるように見える。架蓮は相変わらず、誰にも声をかけられず弁当箱を持って教室をでた。 その時、廊下にいた一人の女子生徒に声をかけられた。

菜乃葉は架蓮の手を引いてやや強引に自分の席の隣に座らせた。

菜乃葉が弁当箱の蓋を開けると架蓮も手を合わせ、 小さな声で「いただきます」と言ってさっき知り合ったばかりと言っていいほどの彼女とお弁当を食べた。

架蓮は友人をつくるチャンスだと思いその日の昼休みを終えた。

今まで友達が出来たとしても、 仲良く楽しく過ごせたことがなかった 架蓮は少し不安になってしまった。