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何回か泣きましたッ…(泣 てなちゃんのシーン…何回見ても泣けますッッ、この題名意味が分かってめっちゃ納得しました…ありがとうございますッ(泣)!
ぁああ、さいこうだったぁぁぁ泣
見れてなかったー めっちゃ感動🥲 目覚めて良かったァァァ てなちゃんもそういうつもりじゃなかったんだね かっこいいなぁー
ぬしぬし
⚠️誤字注意⚠️ ⚠️キャラ崩壊⚠️ ⚠️兄弟パロ⚠️ ⚠️こさめくん難聴⚠️ ⚠️なつくんの妹ちゃん出てきます⚠️ ⚠️駄目作⚠️ ⚠️一人称・二人称・三人称の違いあり⚠️ なんでも許せる方のみお読みください🙇♀️ パクリ❌ 参考⭕️
ぬしぬし
ぬしぬし
こさめ
薄いまぶたの向こうで、世界がゆっくりと明るくなっていく。
目を開けると、カーテンの隙間から差す光が、部屋の空気を金色に染めていた。
まだ春には遠いけれど、どこか柔らかな風が肌を撫でる。
冬の名残りの冷たさと、春の気配の温もりが混ざった朝。
心地よくて、少し切ない。
今年の春を迎えれば、なつくんと出会って8年が経過することになる。
俺は桜の花が宙に舞う季節が待ち遠しい。
こさめ
なつ
隣では、なつくんが眠っていた。
毛布から出た肩が少し寒そうで、俺はそっとそれを引き上げて、彼の頭に手を伸ばした。
寝癖で跳ねた髪の毛を指先で撫でる。
彼は安心したように息を漏らし、俺の手を握ったまま、微かに笑った。
ほんとうに、ずっと傍に居てくれてるんだね
夜明けまで眠らず、俺の手を握っていたあの夜を思い出す。
その手の温度を思い出しただけで、胸の奥がじんわりと熱くなる。
静かな朝。
音はほとんど聞こえないけれど、光の流れと空気の動きで、世界が動き出すのを感じる。
俺は起こさないように、ゆっくりとベッドから抜け出した。
キッチンに立つ。
カップを二つ取り出し、ひとつに紅茶の葉を、もうひとつにコーヒーを。
俺はコーヒーが苦手だから、いつも紅茶。
でも、なつくんのためにコーヒーの香りを立てる時間は、嫌いじゃない。
湯気が上がる。
白い息みたいに、ゆっくりと立ちのぼっていく。
その中で、ふと心の奥から声が聞こえた気がした。
''お兄ちゃんの大切な人へ''
''お兄ちゃんを見つけてくれて、ありがとう。''
てなちゃんの声。
そうだ、あの手紙。
まだ机の引き出しの奥にある、少し色褪せた封筒。
数年前にらんくんからなつくんへと渡された、最後の手紙。
それでも、今でもその文字を全部覚えている。
''お兄ちゃんはね、とっても優しい人です。''
''でもね、少し不器用で、すぐに自分を責めちゃうの。''
''誰かが泣いてたら、自分のことかのように一緒に泣いてくれる人です。''
紅茶のカップを両手で包みながら、俺は窓辺に腰を下ろした。
ガラス越しに見える世界はまだ少し眠たそうで、道の上の白い息だけが生きていた。
───孤独な鮫
それが昔の俺だった。
音のない世界に閉じこもって、誰にも近づかず、誰の手も取らなかった。
海の底を泳ぐように、ひとりで息をしていた。
だけど、''漁師''がいた。
なつくんは、光の差さない水の底まで降りてきて、怖がらずに、俺に手を伸ばした。
そして、迷わず言ったんだ。
「もう一人で泳がなくていい」って。
''もしかしたら、お兄ちゃんが辛くなってしまう時があるかもしれません。''
''その時は何も言わずに、隣に居てあげてください。''
''それでも辛そうにしていたら、抱きしめてあげてください。''
''そして伝えてください。''
''『逃げてもいい』。『走り続けなくていい』。『立ち止まってもいいよ』って。''
''『私はずっと、あなたの隣に居るよ』って。''
こさめ
ケトルの音に気づく前に、背中を優しく叩かれた。
振り返ると、まだ少し寝ぼけた顔のなつくんが立っていた。
くしゃっとした寝癖に、目の下のうっすらとした影。
こさめ
なつ
次の瞬間、俺の頭を軽く撫でて、その手の温かさが、まるで朝日みたいに広がった。
こさめ
なつ
ふたりで食卓に座り、紅茶とコーヒーを並べて、小さなパンを半分こにする。
トースターのチリチリという音が、かすかに床を伝って響く。
なつ
なつくんが何かを口にして、俺は唇の動きで意味を読み取る。
こさめ
なつ
なつくんは優しく微笑んだ。
笑ったその顔に、てなちゃんの面影が少しだけ重なった。
''私のお兄ちゃんは世界で一番優しくて、かっこいいんです。''
''お兄ちゃんはね、笑うと世界があったかくなるんだよ。''
''だから、どうかその笑顔を守ってね。''
俺は、そっと彼の手を握った。
なつくんは驚いたように瞬きをしたあと、ふっと笑って指を絡めてくれる。
指先が触れたその瞬間、世界のすべての音が消えて、ただ光と温度だけが残った。
''お兄ちゃんを好きになってくれて、ありがとう。''
''これからも、どうかお兄ちゃんをよろしくお願いします。''
''てな。''
窓の外では、風に揺れた雲の間から太陽が顔を出した。
その光が二人の手の上に落ちて、まるで海の上で光が跳ねているみたいだった。
俺は手話で伝える。
こさめ
なつ
その笑顔に、世界が満たされていく。
冷たかったはずの朝の空気が、今ではもう、俺にとって一番心地いい海みたいだ。
──ありがとう、てなちゃん。
あなたの''漁師''と''鮫''は、今日も穏やかな朝を迎えていますよ。
『孤独な鮫と漁師。』
END
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし
ぬしぬし