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深夜

自宅

瑠愛

寝れねー……

放課後、ちゃんとノートは見つかって提出できた

けれど何かが喉に引っかかって、 気がかりで

瑠愛

(もう夜中だし、早く寝ないといけないのに)

瑠愛

(なんでノートを凛が持ってたんだろ)

瑠愛

(聞けばよかったな)

私が机に突っ込んでいたノートが、なぜ凛のもとに渡っていたのか

きっとそれが悩みのタネ

瑠愛

(友達は不登校だし変な手紙が届くし……)

瑠愛

(不謹慎なんだよな)

瑠愛

あ、そういえば

友達の家に行って以来、彼女と関わっていなかったが

今どうしてるんだろうか

瑠愛

(もう一回連絡いれてみるか)

私はLINEを開いてトーク画面へと目を向ける

何気なく開いたところだったのだが、変化があった

瑠愛

うそ、既読ついてる……

昔だったら普通だったことが、今では珍しくて驚いてしまう

瑠愛

(返信はないけど、生きてはいるみたい)

瑠愛

(ちょっとは、安心できたかも)

あの子はいる

そう思えば、なんだか吹っ切れたように重荷となっていたものが取れた気がした

安心を、したのかもしれない

瑠愛

(……なんか、眠れる気がしてきた)

次の日

昼休み

現在、私は途轍もなく解せない状況にいた

瑠愛

(あの担任マジで嫌いになりそう)

見飽きたこの事態に、私は呆れることしかできない

萎える……というやつだろうか

瑠愛

最悪……

みんなのオアシス、昼休み

それなのにも関わらず、アイツは私を子機扱ってきたのだ

まあ雑用を任されたってわけで

瑠愛

(また教材運びだし……しかも三年の)

いつもの雑用なら渋々受け入れていただろうが

他学年のものとなると話は別だ

瑠愛

(三年生の階一番行きたくないのに……)

私はとある人のせいでこの階に来たくなかった

でも頼まれたものは行かなくてはならない

瑠愛

(頑張ろ……)

女子生徒

いい?上手くやるのよ?

女子生徒

そうね、大丈夫よ

瑠愛

(教材室、教材室)

行き先のことだけ考える

視線を気にするとかいう自意識過剰行為は慎まないと

瑠愛

(大丈夫大丈夫)

瑠愛

(誰も見てない)

足取りが重いことは、できるだけ考えない

瑠愛

(そういえば、ほんとにあのノート何だったんだろ)

瑠愛

(誰かが一年の教室に隠した……?)

瑠愛

(だとしたら誰が……)

私にはちゃんと机に入れた記憶がある

だから考えられるのは誰かが隠したということくらい

瑠愛

(いやいや、そんなわけな……)

ドンッ

瑠愛

おわぁ!?

考え事をして歩いていたら、不注意で誰かにぶつかってしまった

瑠愛

(あ、問題集落ちちゃった)

面倒くせえ……なんて思いながらも、少し屈んで手を伸ばす

瑠愛

(……あれ)

瑠愛

(ぶつかった人が取ってくれたのかな)

士道龍聖

落としたぜ、後輩ちゃん♡

瑠愛

うわああああ!!

瑠愛

(インパクトSSRかよこの人!)

如何にも不良の類いなのではないかと疑ってしまうその風貌

私はかなりヤバい人とぶつかってしまったのかもしれない

瑠愛

(詰んだ?)

瑠愛

(てかもう私この階来ない方がいいわ)

士道龍聖

なに?俺が怖いんだ?

瑠愛

い、いえ。す、すみません

考え事なんてするんじゃなかった

人生最大の絶対的危機だ確実に

瑠愛

(いやマジでこんな人見たことないよ……)

士道龍聖

……あのさ

瑠愛

は、はい

士道龍聖

なーんか見たことあんだけど

士道龍聖

後輩ちゃん何者?

瑠愛

(え……)

三年の階来たときは毎度だが、なぜ後輩だとわかるんだ?

私そんなに後輩顔してるのか?

瑠愛

(とかどうでもいいわ!)

瑠愛

(何者?とか聞かれたことないしなんて答えたらいいんだろ……)

瑠愛

お、逢坂瑠愛です

士道龍聖

逢坂?

士道龍聖

ああ、思い出したぜ

瑠愛

な、何がですか?

士道龍聖

俺後輩ちゃんのこと知ってるよ

瑠愛

ど、どこかで会いましたっけ

士道龍聖

いーや、冴ちゃんから聞いた

瑠愛

あの人から!?

糸師冴

彼は私のこと知ってるみたいだったけど、私にはあった覚えがない

未だに謎に包まれた人だと思ってる

瑠愛

(……私のこと愚痴ってんのかな)

瑠愛

そ、そうだったんですね

士道龍聖

そうそう

士道龍聖

逢坂って冴ちゃんが好きな女のコでしょ?

瑠愛

……ん?

ちょっと待て

本当にちょっと待て

瑠愛

(聞き間違いだよね?)

瑠愛

(絶対そう)

士道龍聖

もしかして知らねえの?

瑠愛

そ、そりゃ、それ告白ですからね

聞き間違いじゃなさそうだ

瑠愛

(もっと接し方がわかんなくなってきた……)

瑠愛

(てかマジでいらんこと言ってくるじゃんこの人……)

士道龍聖

冴ちゃんが気に入る女って後輩ちゃんみたいな感じなんだな

瑠愛

偶然ですよ、偶然

士道龍聖

偶然も何もねえだろ

瑠愛

私の運の悪さを侮らないでください

瑠愛

私悪い意味で結構持ってるんで

士道龍聖

へ〜

まるで私を品定めするかのような眼差しを向ける彼

私って意外と知名度あったりするのか?

偶然なのか、はたまた必然なのか……

士道龍聖

いいじゃん、逢坂瑠愛

瑠愛

いやどこがですか!?

士道龍聖

他の奴より面白そう

瑠愛

(遠回しに変人って言ってるのかな)

瑠愛

(でもなんか命拾いしてる……?)

この人も恐らく変な人だと思う

だけど、そこまで悪い人ではなさそう

……

次に糸師冴と会ったとき、なんて言おう

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コメント

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ユーザー

今回も素敵です!

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