助けてくれた人と高校同じだった。

あれから僕たちは毎日のように 一緒に過ごしていた。

だけど僕は…

放課後

バシャッ！！

冷たい水が降り注いでくる。 ここはトイレの個室の中。

僕はいじめられ始めてしまった。 でも何が原因なのかは全く分からない。

女子トイレだし、 早いうちに出ないとなのに…

ガチャガチャッ、ガチャッ

恐らく何かを置いたりしたのだろう、 何をしても出られない。

濡れた身体は冷えていくばかり。

寒い。 しんどい。 助けて。

コンコンッ

聞こえてきたのは吟の声で。

なんで吟女子トイレにいんの、？ なんで分かったの、？

僕が鍵を開けると、 自然とドアが開いた。

吟は僕の姿を見て愕然とする。

吟は僕の手を引いて、 男子トイレに向かう。

男子トイレ

吟がそう言った時、思い出した。

吟はジャージを差し出してくれた。 なんか、いい匂いする…かも、。

ぬぎぬぎ…

僕は個室のドアを閉めて着替え始める。

やば…っ

思わずそう呟いてしまった。 まさかの下着までびしょ濡れ。

でもこれ、どうしようもない… このままズボン履いたら濡れるし…

履かなくても…分かんないよね、？

いやでも、吟のジャージだよ！？ ダメダメ…

せっかく吟が言ってくれたんだし…