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俺は今、人気のない公園で犬の真似をしている
たくみが面白がって、俺を毎日犬扱いするんだ
言うことを聞けなかったら、殴られる、たくみだけのペット
たくみ
はやと
よだれを垂らしながら、急いでボールを取りに行く
この犬のような動きも、全部たくみの機嫌を取るための行動だ
たくみ
たくみ
たくみはげらげらと笑い、スマホを片手に俺の恥ずかしい行為を録画をしている
はやと
カメラを向けられ、とっさに顔を隠す
たくみは不満げにため息をつき、俺の腕をつかむ
たくみ
たくみ
ばきっ
はやと
たくみ
はやと
もう、もう嫌だ
この前までは、俺のこと大好きだって、言ったじゃないか
どうして、どうして…!
はやと
明日も、明後日も、楽しいことは何も無い
だって唯一の友達に裏切られたから
もうどうでもいい
俺は夜中、橋のふちに座り、激しく流れる水の音を聞きながら、暗闇をじっと見つめる
はやと
はやと
今まで我慢していた分の気持ちが込み上げ、大声で泣きわめく
車も通らない林道にある橋だから、人の目を気にせず泣ける
きりや
きりや
はやと
急に話しかけられ、ビックリして体勢をくずす
きりや
大きな手に優しく包まれ、いとも簡単に抱きかかえられる
男の人からは、ほのかにたばこの匂いがした
はやと
きりや
きりや
切れ長の目に、形の整った唇で優しく笑うその男は、とてもかっこよかった
はやと
きりや
しまった 俺は喋れない事を伝えなければ
彼は子供と話す時のように、屈んでこちらをしっかりと見てくれる
はやと
きりや
俺は、こくこくと頷く
きりや
きりや
きりや
はやと
はやと
きりや
きりや
はやと
はやと
はやと