車椅子と俺

ーじゃぱぱの部屋ーじゃぱぱ視点

今日も歩けなかった、

いつもどうり足になんて、これっぽっちも 力なんて入らなかった

ーリハビリ室ーじゃぱぱ視点

そう、大丈夫、大丈夫

自分にそう言い聞かせ体に力を入れる

が、入るわけがない

普通の人は簡単に立つことができるけど 俺はできない、

そして、ふと、とあることを考えたとき、 体に力を入れようと思えなくなった

このリハビリって何の意味があるんだっけ？

やっぱりだ、皆同じことをいう、 頑張ればいつか立てるようになる、 ずっと続けたら絶対に立てるって、でも、 それでその言葉をかけられた俺が安心できると思うの？何年もリハビリしてきて立てそうな気配を一回も感じてこなかった俺に、そんな言葉をかけて俺をどうしたいって言うの？俺とって皆の励ましの言葉は

呪いのようにしか聞こえない

あ、れ？困らせちゃってる？ 看護師さんに一方的にまくしたてちゃって めいわくだったかな…

そして、少しの沈黙のあと看護師さんはいった

その看護師さんの言葉は俺の心に強く響いた

ーじゃぱぱの部屋ーじゃぱぱ視点

看護師さんの言葉…

リハビリをやめてもいい…のかな

やめようと思えばいつでもやめれる

だけどやめれないのは、

みんなのせいだｯ

皆ずっと俺が前みたいに立てることを待っててくれてる、き たいしてくれてる

ずっと、ずっと待っててくれてる

だから、いつも焦っちゃう

皆の期待を裏切りたくないから，がっかりさせたくないから

でも、もう苦しいよ この苦しみから解放されたい

皆が悪いとは思ってない

ただ期待しないで？

俺に期待しても、励ましの言葉をかけても何にもならないのに

あぁ神様、どうして俺に

こんな難しい試練（苦しみ）を与えるのですか？

声を聞いてすぐうりだとわかった

だけど部屋にだけは入れたくなかった

だって

涙で顔がぐちゃぐちゃなんだもん

そう言って俺の隣に来て背中を撫ででくれる

いつも以上にやさしい声で俺に聞いてくる

なんで？いつもみたいにふざけないの？

なんで今だけこんなに優しくしてくれるの？

もっと涙が溢れ出てきちゃうじゃん

うまく喋れない、怖い

今まで支えてきてくれたのに今更リハビリやめたいなんて

わがまますぎんるじゃ

ごめん、うり

今だけは嘘をつかせて

泣き止まなきゃ、笑わなきゃ

な、にそれ

なんか俺の気持ち全部知ってるみたいな言い方

知らないでしょ？

何年も前からずっと悩んで、辛かったなんて

気づいたらうりにあたってしまった

あぁ、止まらない

ずっと溜まってたものがでてきちゃう

「とっくの昔に あきらめたよｯ」

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うり視点

あきらめたよ、そんな言葉を言ってから膝に顔を押し付けるようにして泣き始めた

そんなじゃぱさんに俺は隣にいることしかできなくて

ずっと苦しんでたのに気づいてあげられなくて

すすり泣く声が響くなか、頭を縦に小さく振るじゃぱさんとその小さな背中に手を乗せることしかできない俺…

何がつらい思いしてほしくないだ

今までのじゃぱさんの我慢を踏みにじるような言葉をかけて

なんとなく頭の片隅にあった疑問を顔を上げないまま小さくなく彼に聞いてみた

あまり考えたくない回答が帰ってきたが、いまの俺にはそのじゃぱさんの考えを否定することはできない

だって、今までじゃぱさんを苦しめて、つらい思いをさせていたのは他でもない

俺ら（カラピチメンバー）なのだから

じゃぱさん