テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
――――シャーッ。
夢宮 菜乃愛
カーテンの開閉の音が聞こえて、私は目を覚ました。
夢宮 菜乃愛
私が慌てて時計を見ると、まだ5時間目の途中ぐらいだった。
すると、
ーーーーーーガタガタッ!!
複数人が席を立ったような音が聞こえた。
思わず体をこわばらせる。
来ないで〜…お願い…。
――――シャーッ。
私のそんな心の中の願いが届くはずもなく、呆気なく開いたカーテン。
夢宮 菜乃愛
突然現れた目の前の男子たちに挨拶をする。
シーン…。
うわぁ、最悪…。
奏蓮 愛苦
聞き慣れた声がして、慌ててそっちを見ると、カーテンの隙間から覗く…。
夢宮 菜乃愛
私が名前を呼ぶと、ふわっと笑った愛苦くん。
か、かわいい…。
奏蓮 愛苦
夢宮 菜乃愛
私と愛苦くんが話している間も視線を注いでくる彼らに私は冷や汗ダラダラ。
シーツをギュッと握り締めて体をこわばらせる私を見て愛苦くんがクスッと笑う。
奏蓮 愛苦
な、何が大丈夫なのっ!?
全体的に皆んな真っ黒の服だよっ!
奏蓮 愛苦
もっと怖がる私に愛苦くんがそう言った。
な、仲間…?
夢宮 菜乃愛
奏蓮 愛苦
夢宮 菜乃愛
愛苦くんの言っていることが分からなくて聞けば、そこに居た彼らと、愛苦くんも驚いた顔をした。
えっ!なに!?
こ、怖い。
黒雷さん
彼らの方から私をバカにするように鼻で笑う声が聞こえた。
夢宮 菜乃愛
私がムキになってそう言うとまた、彼ら――――ツンツン頭 は、鼻で笑って言った。
黒雷さん
馬鹿馬鹿って…。
黒雷さん
ムッカ〜!!
ツンツン頭!
睨む私を無視してツンツン頭は続けて言う。
黒雷さん
夢宮 菜乃愛
黒雷さん
黒雷さん
黒雷さん
ツンツン頭以外には感謝するし……。
黒雷さん
黒雷さん
黒雷さん
え?
メチャクチャ?
ここ、いい街だけど…。
黒雷さん
そう言いながら得意げにフフンと、斜め上を見るツンツン頭
てことは………。
夢宮 菜乃愛
私がそう聞くと、ツンツン頭は呆れたようにため息を漏らした。
黒雷さん
はいはい。知りませんよ。
黒雷さん
悪の街って…。
黒雷さん
ええっ。
思っていたよりも最悪の状態に思わず苦い顔をする私。
黒雷さん
むっ…。
馬鹿は一言余計なんですけど…。
夢宮 菜乃愛
私も負けじとそういった。
黒雷さん
この人、プラス思考すぎてついていけない……。
夢宮 菜乃愛
私は半ば呆れつつ、棒読みでそう言った。
すると、なぜか周りの彼らが笑い出した。
奏蓮 愛苦
愛苦くんが肘で黒雷さんの腰あたりをつつく。
黒雷さん
黒雷さんは、愛苦くんの頭に―――。
――――ゴンッ。
一発お見舞いした。
奏蓮 愛苦
そう言って寄ってくる愛苦くんを慰めつつ、久しぶりに笑ったな〜自分。
と、どこか他人事のように考えていた。
――――キーンコーンカーンコーン…。
チャイムが鳴り、次の授業の準備のために、私は保健室を出ることにした。
もう会えなくなるかもしれない。
そう思うと悲しくなった。
私は保健室のドアの前で足を止めてみんなの方に振り返る。
夢宮 菜乃愛
そう言って私は、教室まで振り返らずに歩いて行った。
教室について、次の準備をしていると、筆箱がなくなっていることに気がついた。
あれ…。
おかしいな…。
私が手当たり次第に引き出しをあさっていると、目の前に影が落ちた。
新野 日向
ん…?
顔を上げると、『フレンドリー』で『優しい男子』が目の前にいた。
夢宮 菜乃愛
目の前の男子の名前は、新野 日向(にいの ひなた)。
新野 日向
え、なんで分かるの…。
まさか、とっt…。
新野 日向
新野 日向
え、優しい…。
夢宮 菜乃愛
私は、思わず笑顔でそう言った。
新野 日向
新野 日向
っえ…!
新野 日向
時間を確認した新野くんが足早にさっていった。
そう言えば、昨日も私が落とした消しゴム拾ってくれたんだよね…。
なんだかんだ、優しい新野君の好感度が上がった。
79
新城かいり
125
臣桜
49,397
コメント
1件
ああ、なるほど。「影」と「日」の対比がここで出てくるんですね。保健室の緊張感と黒雷さんのツンデレっぷりが絶妙で、思わず「はいはい」ってツッコみたくなりました。菜乃愛が「ライちゃーん」って棒読みしたとこで周りが笑い崩れたシーン、好きです。愛苦くんのふわっとした優しさも素敵。新野くんの登場も含めて、この学園の構造がじわじわ見えてくるのが面白い。続きが気になります。