E N D

ご本人様には関係ありません 青水、白水あり 結構どろどろしてるので苦手な方が多いかも 地雷の方はお引き取りください

朝起きたらしょーちゃんのベッドの上

あぁ、そっか

僕またしょーちゃんに抱かれたんだ

僕としょーちゃんがそういう関係になったのは大学に入ってすぐだった

その頃の僕は、あのひとに振られたショックで自暴自棄になって

夜の街に出かけては色んな人に抱かれていた

雰囲気があのひとに似ていたり、喋り方が似ていたり

どのかしらであのひとの面影を求めていた

そんな僕でも無理矢理なんてものは趣味じゃないから

レイプされかけた時に来てくれたのが

しょうちゃんだった

言いながらにこりと片手を差し出す

握手、ということだろうか

僕はその手を軽く握った

僕の名前も高校も知らないくせにどうして助けてくれたのだろうか

疑問に思った僕はそっくりそのまま彼に尋ねた

空いた口が塞がらなかった

受験の時に見かけたやつをレイプから助けるとか

ふわふわしているようで鋭いところを付いてくる

彼は一瞬目を見開いてまたすぐに柔らかい笑顔に戻った

その一言から、僕と理由は違えど

誰かの熱を求めていることはすぐに分かってしまった

恋愛対象が女の子じゃない、

その言葉を頭の中で反芻する

思わず口に出した言葉

彼は驚いたように目を開き、薄く笑った

思えばもう半年も前のことなんだ

あのひとのこと全然忘れられそうにないけど

ガチャッ

しょうちゃんは僕のこと大事にしてくれるし

このままっていうのもアリかも

僕がからかうように笑うと、ちょっと困ったように眉尻を下げて微笑む

そう言ってしょーちゃんが僕の頭を触れようとした時

ブーッブブッ

僕のスマホが振動した

しょーちゃんは少し寂しそうに笑った

未だに鳴り続けるスマホの通話ボタンを押す

誰からの電話かは見ていなかったけれど

きっと知り合いじゃなければかけてこないだろう

通話口から聞こえてきたのは

僕がずっと忘れられないあのひとの声

なに、いまさら電話してくるなんて

なに言ってんの？

僕のこと振ったくせに

久々に会いたい、なんて

僕の顔を覗き込んでくるしょーちゃん

いふくんのこと、しょうちゃんには詳しく話してないし……

ずっと心配しているしょうちゃんと

『初兎』という単語に反応するいふくん

説明をしかけて言葉に詰まった

僕としょうちゃんの関係って一体なんだろう

他人じゃないし、ただの親友でも、 恋人でもない

黙々と考えているうちに僕のスマホはしょーちゃんの手に

慌ててスマホ取り戻そうとしても遅い

口から出た言葉を引っ込めるなんてできやしないんだから

お互いの名前を呼ぶ2人

なにこれ、どういうこと？