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アイコン変えた
あ、ないちゃんのあいこんはふんどしだからね(
全員出るかわからん
たいとるおもいつかんかったわ(
そろそろ食料が底を尽きてきた。
買い物に行かなければならないのだが、次の買い物当番はまろのはず。
黒い上着に身を包み、ほんの少し覗いている獣の耳をフードで隠す。
《…やだ、行けない。》
どうやらまろは精神的に追い詰められているらしく、俺が一緒に買い物に行くと言っても“家”から出ようとはしなかった。
仕方なく俺だけが街に降り、必要な物を買っていたのだが…。
気づけば握られている両手。
逃げられへん。
…誰にも聞こえないくらい小さな声で、ひとつ鳴く。
後はもう、時間が過ぎるのを待つだけ。
これが、皆が好きな“あにき”。
…ほとけ、ほんまはまだ、記憶戻ってないんやろ?
俺のその言葉で、空は黒く染まった。
黒い空から覗く、丸い月。
感情を表す雨と、強風。
強風でフードが取れる。
顕になった耳。
俺は頬に手を添え、ぴん、とヒゲを弾いた。
空に浮かぶ彼の手を取り、奴隷と幻は消える。
彼らの唖然とした顔を見て、少し微笑む。
お前らが治してくれるその日まで。
小さく、口を開く。
" 薬 、 待 っ て る "
あの頃と変わらない病室。
ふたつ空いたベッド。
暗い部屋。
現在時刻、3時25分。
寝静まったこの部屋に、乾いたタイピング音だけが響く。
あの日感じた温もりは本物だった。
少しごつごつして、でも暖かくて。
確かにあにきの手。
俺ら一人一人の病気のこと
治療方法
特徴
必要な情報と知識を、毎晩集め続けた。
何故かは知らないが、俺は精神的にも肉体的にも強くなってきていたからか、アイツが出てこようとしても完全に抑えることが出来るようになった。
まぁこんな生活してると疲れるわけで。
でもあいつらの為に辞める訳にはいかない。
だから今日も、5時ギリギリまではやろう、と決めたその時。
目の前が真っ暗になる。
暖かい
安心できる。
ああ、これはいむの手か、
そう気づいた途端に、眠気に襲われた。
俺はそのまま、眠気に身を委ねた。
なんだ、目の前が眩しい
光……、
眩しい、なんだこれ、
眩しさに耐えられなくなり、閉じていた目を開いた。
ここは俺の家。
大切なメンバー。
数年後の未来、夢は実現しました。
夢は約束となり、約束は現実になる。
[END]
今日もう1話出します